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5_80 世界の様々な地域 / 各国の名称と位置・大陸

「デンマーク王国」について調べてみよう

著者名: 早稲男
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デンマーク王国

デンマーク王国(以下「デンマーク」、英語ではKingdom of Denmark)は、北ヨーロッパに位置する立憲君主制国家です。首都はコペンハーゲンです。

このテキストでは、デンマークの特徴を「国土」、「人口と人種」、「言語」、「主な産業」、「主な観光地」、「文化」、「スポーツ」、「日本との関係」の8つのカテゴリに分けて詳しく見ていき、同国の魅力や国際的な影響力について考えていきます。

1. 国土

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デンマークは、ヨーロッパ大陸北部に位置するユトランド半島と、その東方に位置する多数の島々で構成されています。主要な島としては、シェラン島、フュン島、ロラン島、ファルスター島などが挙げられます。フェロー諸島およびグリーンランドは、デンマーク王国の一部を構成する自治地域です。

国土面積は42,943平方キロメートルで、これは九州本島とほぼ同等の面積です。地形は概ね平坦であり、最高地点はモレホイの170.86メートルです。海岸線は広範にわたり、総延長は7,314キロメートルに及びます。この長い海岸線は、多数のフィヨルド、入り江、砂浜を形成しており、多様な海岸景観を特徴としています。

気候は、北大西洋海流の影響を受ける西岸海洋性気候に属します。冬は比較的温暖で、夏は涼しい気候です。年間を通じて降水があり、四季の変化は比較的穏やかです。


2. 人口と人種

デンマークの人口は、約590万人です。人口密度は比較的高く、特に首都コペンハーゲンを含むシェラン島周辺に集中しています。

人種構成は、スカンディナビア系が主であり、それに加えて、トルコ系、ドイツ系、イラク系、レバノン系、シリア系、その他の移民コミュニティが存在します。デンマーク統計局のデータ(2023年1月1日時点)によれば、デンマークに居住する人口のうち、デンマーク系をルーツとする人々が約86%を占め、それ以外の約14%が外国からの移民またはその子孫です。

年齢構成については、出生率は1.71人であり、高齢化が進む傾向が見られます。2023年のデータ(デンマーク統計局)によれば、65歳以上の人口が全体の約20%を占めており、これに伴い社会保障制度や医療体制の維持が重要な課題となっています。


3. 言語

デンマークの公用語はデンマーク語です。デンマーク語は、北ゲルマン語群に属し、スウェーデン語やノルウェー語と近縁関係にあります。デンマーク国内では、ほとんどの国民がデンマーク語を母語として使用しています。

教育制度においては、英語が小学校の低学年から必修科目として導入されており、多くの国民が高い英語能力を有しています。ビジネスや学術の分野において、英語は共通語として広く用いられています。

一部の地域では、ドイツ語が少数言語として認められており、特にドイツとの国境付近ではドイツ語話者コミュニティが存在します。フェロー諸島ではフェロー語が、グリーンランドではグリーンランド語が公用語とされており、デンマーク語と共に使用されています。これらの地域では、独自の文化と言語が保持されています。


4. 主な産業

デンマークは、高度に発展した混合経済体制を有しており、サービス業がGDPの大部分を占めています。

主要な産業分野は以下の通りです。

サービス業

金融、IT、コンサルティング、観光などが中心であり、GDPの約75.9%を占めています。特に、再生可能エネルギー関連の技術開発や、医療・バイオテクノロジー分野のスタートアップ企業が近年増加しています。

製造業

機械、医療機器、医薬品、食品加工、家具などが主要な分野です。風力タービンの製造において世界的なリーダーであり、再生可能エネルギー産業の成長を牽引しています。医薬品分野では、インスリンなどのバイオ医薬品が国際市場で高い競争力を有しています。

農業

伝統的に重要な産業であり、豚肉、乳製品、穀物などが主要な生産品です。高度な技術と効率的な生産システムが導入されており、世界的な食料輸出国の一つです。農業部門はGDPの約1.1%を占めていますが、高品質な農産物の生産と輸出に貢献しています。

エネルギー産業

北海油田からの石油・天然ガスの生産に加え、風力発電を始めとする再生可能エネルギーの導入が積極的に進められています。デンマークは、2030年までに電力供給の100%を再生可能エネルギーで賄うことを目指しており、この分野における技術開発と投資が活発です。

貿易においては、ドイツ、スウェーデン、イギリス、アメリカ、ノルウェーが主要な貿易相手国です。輸出主要品目は、機械類、医薬品、肉類・乳製品、化学製品などであり、輸入主要品目は、機械類、化学製品、食料品、原油、輸送機器などです


5. 主な観光地

デンマークには、歴史的な建造物、美しい自然景観、そして現代的なアトラクションが点在しており、多様な観光体験が可能です。

コペンハーゲン

首都コペンハーゲンは、チボリ公園、人魚の像、ニューハウン、アメリエンボー宮殿などの著名な観光スポットがあります。チボリ公園は、1843年に開園した世界で2番目に古い遊園地であり、美しい庭園、アトラクション、コンサートなどが楽しめます。ニューハウンは、カラフルな建物が並ぶ運河沿いの地域で、カフェやレストランが多く、絵のように美しい景観が特徴です。アメリエンボー宮殿は、デンマーク王室の冬の住居であり、衛兵交代式を見ることができます。

クロンボー城

シェラン島北東部に位置するクロンボー城は、シェイクスピアの『ハムレット』の舞台となった城として知られています。ユネスコの世界遺産にも登録されており、ルネサンス様式の壮麗な建築と、デンマークとスウェーデン間の海峡監視という歴史的な役割を見学できます。

レゴランド・ビルン

ユトランド半島中央部に位置するビルンにあるレゴランドは、世界初のレゴランドとして1968年に開園しました。レゴブロックで作られたミニチュアの世界や、アトラクションがあり、家族連れに人気のテーマパークです。

オーフス

ユトランド半島東部に位置するオーフスは、デンマーク第2の都市であり、ARoSオーフス美術館やデン・ガムレ・ビー(野外博物館)などの文化施設が充実しています。ARoSオーフス美術館は、現代アートのコレクションで知られ、屋上には「ユア・レインボー・パノラマ」というカラフルな円形の通路があり、市街を一望できます。デン・ガムレ・ビーは、デンマークの歴史的な建造物を移築・再現した野外博物館で、タイムスリップしたかのような体験ができます。

ロラン島

南デンマーク地域に位置するロラン島は、ビーチや自然が豊かな地域です。特に、中世の町並みが残るマリボーや、家族向けのレジャー施設が人気です。


6. 文化

デンマークの文化は、長年の歴史と北欧の地理的特徴に強く影響を受けています。

デザインと建築

デンマークは、機能性、シンプルさ、そして人間工学に基づいたデザインで世界的に知られています。家具、照明器具、食器など、日常生活に溶け込む美しいデザイン製品が多く生み出されています。アルネ・ヤコブセンやハンス・J・ウェグナーといったデザイナーは国際的に高い評価を受けています。建築においても、現代的なデザインと環境への配慮が融合した建築物が多く見られます。

ヒュッゲ(Hygge)

デンマークの文化を象徴する概念の一つに「ヒュッゲ」があります。これは、居心地の良さ、温かさ、そして親しい人々とのつながりから生まれる幸福感を意味します。キャンドルの灯り、暖炉のそばでの読書、友人との食事など、日常生活の中のささやかな瞬間に「ヒュッゲ」を見出すことが重視されています。

食文化

デンマークの食文化は、新鮮な地元産の食材を活かした素朴でありながらも洗練された料理が特徴です。スモーブロー(オープンサンドイッチ)は国民食として親しまれており、多様な具材が用いられます。また、ニシンの酢漬けやフリカデラ(ミートボール)も代表的な料理です。近年では、ニュー・ノルディック・キュイジーヌ(新北欧料理)として、伝統的な食材や調理法を革新的に解釈したレストランが注目を集めています。

文学と芸術

ハンス・クリスチャン・アンデルセンの童話は世界中で愛されており、『人魚姫』や『みにくいアヒルの子』などはデンマークの文学的遺産として知られています。現代においても、多様なジャンルの作家やアーティストが活躍しています。

社会福祉制度

デンマークは、充実した社会福祉制度を持つ国として知られています。ユニバーサルヘルスケア、無料の教育、失業手当などが提供されており、これらの制度は高い税金によって支えられています。これにより、国民は高い生活の質を享受し、社会的な平等が促進されています。


7. スポーツ

デンマークでは、幅広いスポーツが国民に親しまれており、特にサッカーとハンドボールは人気が高いです。

サッカー

デンマークでは最も人気の高いスポーツであり、アマチュアからプロまで幅広い層で楽しまれています。デンマーク代表チームは国際大会でも実績を残しており、1992年のUEFA欧州選手権では優勝を飾りました。国内リーグであるスーペルリーガも盛況です。

ハンドボール

デンマークはハンドボールの強豪国であり、男女ともに国際大会で優秀な成績を収めています。特に男子代表は、近年世界選手権や欧州選手権で優勝するなど、その実力は世界トップクラスです。

バドミントン

バドミントンも人気のあるスポーツで、国際大会で活躍する選手を輩出しています。デンマークオープンは、世界バドミントン連盟(BWF)のワールドツアーの一つとして開催されています。

サイクリング

平坦な地形と整備された自転車道が多いため、サイクリングは日常生活の一部として広く浸透しています。都市部では通勤・通学に自転車を利用する人が多く、レクリエーションとしてのサイクリングも盛んです。ツール・ド・フランスのスタート地点となるなど、国際的な自転車イベントも開催されています。

セーリング

長い海岸線と多くの島々を持つデンマークでは、セーリングも人気のマリンスポーツです。国内外で数多くのヨットレースが開催されており、アマチュアからプロまで多くの愛好家がいます。


8. 日本との関係

日本とデンマークは、歴史的に友好的な関係を築いており、政治、経済、文化、科学技術など多岐にわたる分野で交流が行われています。

外交関係

日本とデンマークは、1867年に日丁修好通商航海条約を締結して以来、外交関係を維持しています。両国は、民主主義、法の支配、自由貿易といった共通の価値観を共有しており、国際社会の平和と安定に貢献しています。

経済関係

両国間の貿易は活発であり、日本からデンマークへは主に自動車、機械類、電子部品などが輸出され、デンマークから日本へは医薬品、豚肉、乳製品、風力タービンなどが輸出されています。近年では、再生可能エネルギーや医療・ライフサイエンス分野における企業間の連携も進んでいます。

文化交流

文化面でも交流が盛んです。デンマーク・デザイン展や日本文化紹介イベントが両国で開催されています。また、アンデルセンの童話は日本でも広く親しまれており、デンマークの食文化や「ヒュッゲ」の概念も日本で注目を集めています。

科学技術協力

科学技術分野では、再生可能エネルギー、環境技術、ライフサイエンス、ITなどの分野で共同研究や人材交流が行われています。特に、グリーン成長戦略における協力は重要視されており、洋上風力発電などの分野で日本の企業がデンマークの技術を導入する事例も見られます。

人的交流

留学生の交換プログラムやワーキングホリデー制度などを通じて、両国間の人的交流も活発です。観光客の相互訪問も増加傾向にあります。
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CIA World Factbook
世界銀行 (World Bank)
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