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5_80 世界の様々な地域 / 各国の名称と位置・大陸

「北マケドニア共和国」について調べてみよう

著者名: 早稲男
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北マケドニア共和国

北マケドニア共和国(以下「北マケドニア」、英語ではRepublic of North Macedonia)は、、東南ヨーロッパのバルカン半島南部に1991年に建国された共和国です。前身はユーゴスラビア連邦の構成国でした。首都は、スコピエです。

このテキストでは、北マケドニア共和国の特徴を「国土」、「人口と人種」、「言語」、「主な産業」、「主な観光地」、「文化」、「スポーツ」、「日本との関係」の8つのカテゴリに分けて詳しく見ていき、同国の魅力や国際的な影響力について考えていきます。


1.国土

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北マケドニア共和国は、バルカン半島の中央部に位置する内陸国で、面積は25,713平方キロメートルです。これは九州の約3分の2に相当します。南はギリシャ、東はブルガリア、西はアルバニア、北はセルビアおよびコソボと、四方を他国に囲まれ、国土の大部分は高地で、標高2,000メートルを超える山々が連なっています。アルバニアとの国境沿いには、世界遺産にも登録されたオフリド湖とプレスパ湖があります。

主な地形と自然

ヴァルダル川

国の主要な河川であり、国土を南北に流れ、肥沃な盆地を形成しています。

オフリド湖

ヨーロッパで最も古い湖の一つであり、ユネスコの世界遺産に登録されています。透明度の高い湖水と美しい景観が魅力です。

ペリステル国立公園

国立公園内には、ペリステル山がそびえ立ち、豊かな自然が広がっています。

マヴロヴォ国立公園

北マケドニア最大の国立公園であり、美しい湖や渓谷、森林など多様な自然環境を有しています。


2.人口と人種

2021年時点の推定人口は約2,125,000人です。民族構成は、マケドニア人が約60%、アルバニア人が約25%、続いてトルコ人、ロマ人、セルビア人、ボシュニャク人、アルーマニア人です。


3.言語

公用語はマケドニア語ですが、アルバニア語も広く使われています。その他、トルコ語、ロマ語、セルビア語なども話されています。

また、主な宗教は、マケドニア正教とイスラム教です。マケドニア正教が約7割、イスラム教が約3割を占めています


4.主な産業

北マケドニアの主要産業は農業、鉱業、製造業、サービス業などです。主要輸出品は食料品、タバコ、自動車部品、鉄鋼などで、主要輸出先はドイツ(48%)、ブルガリア(6%)、セルビア(4%)となっています。

主な産業

農業

伝統的に農業が盛んで、タバコ、ブドウ、野菜などが主要な農産物です。

鉱業

鉄鉱石、銅、亜鉛などの鉱物資源が豊富です。

製造業

繊維、食品加工、自動車部品などの製造業が発展しています。

サービス業

観光業やIT産業など、サービス業も成長しています。


5.主な観光地

北マケドニアには、歴史的な建造物、美しい自然、伝統的な文化など、魅力的な観光地が数多くあります。
スコピエ

首都スコピエは、歴史的な建造物と近代的な建物が融合した、活気あふれる都市です。1963年の大地震後、日本の建築家・丹下健三氏が復興計画を手掛け、現在の街並みが形成されました。また、マザー・テレサの生誕地としても知られ、記念館が設置されています。

オフリド湖

オフリドは、ユネスコの世界遺産に登録された美しい湖畔の町で、「オフリドのエルサレム」とも称されます。かつては365の教会が存在し、現在、聖ヨハネ・カネオ教会やオフリド古代劇場など、多くの歴史的建造物が残っています。​

マヴロヴォ国立公園

北マケドニア最大の国立公園で、スキーリゾートとしても知られています。11月から4月にかけてスキーを楽しむことができ、アウトドアアクティビティを楽しむのに最適です。

ストビ古代遺跡

ローマ帝国時代の古代都市遺跡であり、歴史的な価値が高い場所です。


6.文化

北マケドニアの文化は、ユーゴスラビア時代やキリスト教の影響を強く受けています。芸術、建築、詩、音楽の文化遺産が数多く残されており、フォークミュージックは文化の重要な要素です。毎年各地でフォークフェスティバルが開催されています。料理は地中海と中東の影響を受け、イタリア料理、ドイツ料理、東ヨーロッパ料理の要素も取り入れています。主食はパンと米、主菜は肉類、地元で採れる野菜、乳製品などが中心です。地元のワインやラキヤ(蒸留酒)も広く親しまれています。​


7.スポーツ

人気のスポーツはサッカー、ハンドボール、バスケットボールです。オフリド湖では毎年30kmの水泳マラソンが開催されています。オリンピックでは、ユーゴスラビア時代の1920年アントワープ大会でデビューし、これまでに銅メダル1個を獲得しています。​


8.日本との関係

日本は、北マケドニア共和国の安定と発展がバルカン半島全体の安定に繋がるとの認識から、1994年の外交関係樹立以来、様々な経済協力を行っています。その協力は、大きく分けて以下の3つの柱に基づいています。

無償資金協力

北マケドニア共和国の経済社会開発に必要な機材やサービスの提供を行っています。特に、医療、環境、教育分野への支援が重視されています。「草の根・人間の安全保障無償資金協力」による、地方レベルでの支援も積極的に行われています。

技術協力

北マケドニア共和国の人材育成や制度構築を支援するため、専門家の派遣や研修生の受け入れを実施しています。また、環境保護、中小企業育成、防災などの分野で協力が進められています。

有償資金協力(円借款)

大規模なインフラ整備プロジェクトへの資金提供を行っています。例えば、「ズレトヴィツァ水利用改善計画」のように、北マケドニア共和国の経済発展に貢献するプロジェクトを支援しています。

協力の具体例としては、以下のものが挙げられます。

インフラ整備

・道路、橋梁、上下水道などのインフラ整備に対する支援は、北マケドニア共和国の経済基盤強化に貢献しています。

・ズレトヴィツァ水利用改善計画に対する円借款等がおこなわれています。

医療・保健分野

・医療機材の供与や医療従事者の育成を通じて、北マケドニア共和国の保健医療サービスの向上を支援しています。

・新型コロナウィルス感染症対策の支援もおこなわれています。

環境分野

・環境保護に関する技術協力や、廃棄物処理施設の整備支援などを通じて、持続可能な開発を促進しています。

中小企業支援

・中小企業の育成支援を通じて、雇用創出や経済の多角化に貢献しています。
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世界銀行 (World Bank) 公式サイト
CIA World Factbook
国際連合 (UN) 公式サイト
日本の外務省

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