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5_80 世界の様々な地域 / 各国の名称と位置・大陸

「イタリア共和国」について調べてみよう

著者名: 早稲男
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イタリア共和国

イタリア共和国(以下「イタリア」、英語ではItalian Republic)は、、南ヨーロッパに位置する共和制国家です。首都はローマです。

このテキストでは、イタリア共和国の特徴を「国土」、「人口と人種」、「言語」、「主な産業」、「主な観光地」、「文化」、「スポーツ」、「日本との関係」の8つのカテゴリに分けて詳しく見ていき、同国の魅力や国際的な影響力について考えていきます。


1.国土

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イタリアは、北はアルプス山脈を境にフランス、スイス、オーストリア、スロベニアと国境を接し、東はアドリア海、西はティレニア海、南は地中海に囲まれています。国土は、イタリア半島、シチリア島、サルデーニャ島などの島々からなり、総面積は301,340平方キロメートルです(日本の約80%の広さに相当)。国土の約3分の1は山岳地帯であり、最高峰のモンテ・ビアンコ(モンブラン)は標高4,810メートルを誇ります。中部から南部にかけてはアペニン山脈が縦断し、東西にはアドリア海とティレニア海が広がっています。また、地中海性気候の影響で、夏は高温乾燥、冬は温暖湿潤な気候が特徴です。


2.人口と人種

イタリアの人口は約5,887万人(2024年時点)で、人口密度は1平方キロメートルあたり約195人であり、ヨーロッパでも比較的高い方です。主要な人種はイタリア人であり、他に少数のドイツ系、フランス系、スロベニア系などが存在します。近年では、東欧や北アフリカからの移民も増加しており、多様な民族構成となっています。


3.言語

公用語はイタリア語であり、日常生活や教育、行政などで広く使用されています。地域によっては、ドイツ語(南チロル地方)、フランス語(ヴァッレ・ダオスタ州)、スロベニア語(フリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州)などの少数言語も公式に認められています。また、各地には独自の方言や言語が存在し、地域文化の一部として大切にされています。


4.主な産業

イタリアの主な産業は、製造業、サービス業、農業です。製造業では、自動車、機械、繊維製品などが生産されています。特に、自動車メーカーのフェラーリやランボルギーニは、世界的に有名です。サービス業では、観光業が重要な役割を果たしており、イタリアは世界有数の観光大国です。農業では、ブオリーブ、ブドウ、トマト、シトラス類などの生産が行われています。特にオリーブオイルやワインの生産は世界的にも有名です。また、ファッション(ミラノ)、デザイン、観光業も重要な経済分野として位置づけられています。


5.主な観光地

イタリアには、世界的に有名な観光地が数多くあります。首都ローマは、コロッセオ、フォロ・ロマーノ、バチカン市国など、古代ローマ帝国やキリスト教に関する歴史的な建造物や文化遺産が豊富です。フィレンツェは、ルネサンス文化の中心地として知られ、ドゥオーモやウフィツィ美術館などがあります。ベネチアは、運河とゴンドラで有名な水の都であり、サン・マルコ広場やドゥカーレ宮殿などがあります。ミラノは、ファッションとデザインの中心地であり、ドゥオーモやスカラ座などがあります。


6.文化

イタリアは、古代ローマ帝国、ルネサンス文化など、長い歴史の中で豊かな文化を育んできました。イタリアの文化は、芸術、音楽、文学、食文化など、多岐にわたります。絵画では、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロなどが活躍しました。音楽では、オペラが有名であり、ヴェルディやプッチーニなどの作曲家がいます。文学では、ダンテ、ペトラルカ、ボッカッチョなどが知られています。食文化では、パスタ、ピザ、ジェラートなどが世界中で愛されています。


7.スポーツ

イタリアでは、サッカーが最も人気のあるスポーツであり、国内リーグ「セリエA」は世界的にも高い評価を受けています。イタリア代表チームは、これまでにFIFAワールドカップで4度の優勝を果たしています。他にも、自転車競技の「ジロ・デ・イタリア」、モータースポーツの「イタリアグランプリ(F1)」などが国内外で注目を集めています。また、バレーボールやバスケットボールも盛んに行われています。


8.日本との関係

日本とイタリアは、地理的に離れていますが、伝統的に友好的な関係を築いてきました。2016年には国交樹立150周年を迎え、これを機に、経済協力や安全保障の分野を含めた幅広い分野での連携が深まっています。

経済協力

日本とイタリアは、経済面での協力を強化するため、さまざまな取り組みを行っています。特に、社会保障分野においては「社会保障に関する日本国とイタリア共和国との間の協定」(日・イタリア社会保障協定)が締結され、両国間の人的・経済的交流の促進に寄与しています。この協定により、企業や個人の社会保険料負担が軽減され、ビジネス環境の改善が期待されています。

また、エネルギー分野においても協力が進められています。イタリアの環境・エネルギー安全保障大臣であるG.ピケット=フラティン氏は、2023年4月28日に原子力、特に小型モジュール炉(SMR)の再導入の可能性について言及しました。この動きは、エネルギー安全保障の観点から、日本とイタリアの技術協力や情報共有の可能性を示唆しています。

安全保障

安全保障の分野では、両国は国際社会の平和と安定に向けて協力を強化しています。特に、テロ対策や国際犯罪の防止において情報交換や共同訓練を実施し、地域および世界の安全保障に貢献しています。また、国連やG7などの国際的な枠組みを通じて、平和維持活動や人道支援などの分野でも連携を深めています。

さらに、2023年1月には日本の当時の岸田総理大臣がイタリアを訪問し、メローニ首相との首脳会談において、両国関係を「戦略的パートナー」に格上げすることで一致しました。この合意は、経済協力や安全保障を含む幅広い分野での連携強化を目指すものであり、今後の両国関係のさらなる深化が期待されています。

総じて、日本とイタリアは経済協力と安全保障の両面で強固なパートナーシップを築いており、これからも多様な分野での協力を通じて、国際社会の平和と繁栄に寄与していくことでしょう。
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国際連合 (UN) 公式サイト
外務省
CIA World Factbook
世界銀行 (World Bank) 公式サイト
イタリア共和国の公式サイト

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