サルデス(サルディス)とは
サルデス(サルディス)は、古代都市であり、リディア王国の首都として繁栄しました。ヘロドトスによれば、リディア王国はヘラクレス家によって支配され、その後、メルムナス朝が支配しました。この王朝の最後の王であるクロイソスは、その富で有名でしたが、紀元前547年にペルシャ帝国のキュロス大王によって征服されました。
建築と構造
サルディスには、多くの重要な建築物が存在しました。特に有名なのは、アルテミス神殿であり、これはイオニア式神殿でした。また、サルディスには大規模な浴場・体育館複合施設があり、これはローマ時代に建設されました。
アルテミス神殿: 紀元前300年頃に建設が始まり、その壮大な規模と美しい彫刻で知られています。
浴場・体育館複合施設: ローマ時代の建築物で、広大な敷地に浴場、体育館、図書館などが含まれています。
文化的意義
サルディスは、古代において経済的および文化的な中心地として重要な役割を果たしました。特に、サルディスは世界で初めて金と銀の硬貨が鋳造された場所として知られています。この硬貨の鋳造は、リディア王国の経済的繁栄を象徴しています。
また、サルディスは「王の道」の西端に位置しており、ペルシャ帝国の重要な行政および交易の拠点となりました。この道路は、スサからサルディスまで延びており、帝国内の迅速な通信と物資の移動を可能にしました。
宗教的意義
サルディスは、キリスト教の歴史においても重要な都市です。新約聖書の「ヨハネの黙示録」に登場するアジアの七つの教会の一つとして言及されています。このため、サルディスはキリスト教徒にとっても重要な巡礼地となっています。
発掘と保存
サルディスの遺跡は、20世紀初頭から行われた発掘調査によってその壮大な歴史が明らかにされました。これらの発掘により、多くの建築物や遺物が発見され、当時の生活や文化についての貴重な情報が得られました。
サルディスの遺跡はトルコのマニサ県に位置しており、多くの観光客が訪れる場所となっています。
サルディスは、単なる遺跡ではなく、古代リディア王国の繁栄とその文化的遺産を象徴する場所です。