このテキストでは、動物の生活と種類を中心にまとめてみます。
動物の種類
まずはじめに、動物の種類を確認してみましょう。
脊椎動物
脊椎(せきつい)動物というのは、背骨を持つ動物の仲間のことです。
主に、哺乳類、鳥類、爬虫類、両生類、魚類の5つに分類できます。
脊椎動物の特徴は、背骨をはじめとして、骨格や筋肉があるので、様々な運動を行うことができます。
それぞれの特徴は以下のようなものです。
| 身体 | 温度 | 繁殖 |
哺乳類 | 体毛 | 恒温 | 胎生 |
鳥類 | 羽毛 | 恒温 | 卵生 |
爬虫類 | うろこ | 変温 | 卵生 |
両生類 | 粘液 | 変温 | 卵生 |
魚類 | うろこ | 変温 | 卵生 |
無脊椎動物
無脊椎(むせきつい)動物というのは、背骨がない動物のことです。
主に、節足動物や軟体動物が当てはまります。
無脊椎動物は背骨が無いので、外骨格と筋肉を使い、環境に合わせた運動を行います。
節足動物のや意表は外骨格(昆虫、クモ、カニの仲間など)、軟体動物は外交膜(イカ、タコ、貝の仲間)などがあります。
動物のからだの仕組み
動物は、生命を維持するためにさまざまな仕組みをもっています。
血液の循環、呼吸、排出、消化、吸収、神経などがその代表例です。
動物の仕組みを一つずつ見ていきましょう。
血液とは
動物の体には、様々な栄養や酸素を運ぶために、血液という液体が体中を巡っています。
血液は、血しょうという液体と、血球という固体で構成されています。
血しょうは栄養分や体から出る老廃物を運び、血球の中の赤血球は酸素の運搬を、白血球は菌を撃退する機能、血小板は出血を止める働きがあります。
血液を送る器官
血液の循環は次の各器官が重要な役目を果たしています。
心臓
血液を体中に送るためのポンプです。多くの筋肉からなっています。
血管
全身の隅々まで張り巡らされた管です。心臓から血液を送る動脈と、血液を心臓に送り返す静脈、動脈と静脈をつなぐ網目状の毛細血管という3つの血管があります。
血液循環
血液は主に2つの循環があります。
肺循環
■心臓→肺動脈→肺→肺静脈→心臓
体循環
■心臓→大動脈→全身(体の各部分)→大静脈→心臓
呼吸と排出
呼吸と排出も動物にとって重要な機能です。
呼吸には2つの種類があります。
外呼吸
外呼吸は、肺やエラで、外の酸素と体に溜まった二酸化炭素を交換する呼吸のことです。
内呼吸
内呼吸は、血液中の酸素と各細胞の中の二酸化炭素を交換する呼吸のことです。
排出
呼吸と共に重要なのが、排出です。
体内の不要物の中で、二酸化炭素を呼吸で排出し、アンモニアは腎臓で尿素に変換し、腎臓や汗腺を通じて体外に排出します。
消化
消化というのは、食べ物を口に入れて噛み砕くという機械的消化と、消化酵素で分解する化学的消化の2つに分けられます。
消化の方法は、物質ごとに異なります。
炭水化物の消化
■炭水化物→唾液・膵液→麦芽糖→(腸液)→ブドウ糖
タンパク質の消化
■タンパク質→(胃液)→ペプトン→(膵液・腸液)→アミノ酸
脂肪の消化
■脂肪→(膵液・胆汁)→脂肪酸・グリセリン
吸収
消化された養分は、小腸で吸収されます。
ブドウ糖・アミノ酸の吸収
■小腸柔毛の毛細血管→肝門脈→肝臓
脂肪酸・グリセリンの吸収
■小腸柔毛のリンパ管→胸管→大静脈
感覚器
刺激に対する反応を行う器官として、感覚器があります。
感覚器というのは、刺激を受け止める器官です。
器官 | 目 | 耳 | 前庭・半規管 | 舌 | 鼻 | 皮膚 |
刺激 | 光 | 音 | 重力 | 味 | 匂い | 圧力・温度 |
神経と反応のしくみ
神経は、体中に様々な情報を伝える管です。
神経細胞は、長い神経線維を持っていて、神経とはこのつながりのことをいいます。
神経は2つの種類があります。
中枢神経 | 大脳・小脳・延髄・脊髄など |
末梢神経 | 感覚神経・運動神経 |
刺激の伝わり方
■刺激→感覚器→感覚神経→中枢神経
反応のしかた
■中枢神経(判断・命令)→運動神経→筋肉