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18_80 東アジア世界の形成と発展 / 東アジア文化圏の形成(隋・唐帝国と諸地域)

力役と雑徭とは わかりやすい世界史用語641

著者名: ピアソラ
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力役・雑徭とは

唐代の中国において、力役と雑徭は、国家の財政と社会秩序を維持するために設けられた重要な制度でした。これらの制度は、農民に対して物品や労働力の提供を義務付けるものであり、当時の社会構造や経済活動に深く関与していました。

1. 力役制度
力役は、唐代の税制の一部であり、農民に対して一定の労働日数を提供する義務を課すものでした。これは中央政府が課したものでした。具体的には、成年男子(正丁)に対して年間40日(または50日)を限度として、次丁に対して30日、中男に対して15日の労働を求めました。この労働は、主に道路の修繕や公共施設の建設など、国家や地方政府の事業に従事するものでした。この制度は、農民にとって追加的な負担となり、生活に直接的な影響を与えるものでした。

2. 雑徭制度
雑徭は、臨時的または特定の目的のために課せられる労働義務を指します。具体的には、道路の修繕や公共施設の建設など、国家や地方政府の事業に従事することが求められました。この制度は、農民にとって追加的な負担となり、生活に直接的な影響を与えるものでした。

3. 社会への影響
これらの制度は、農民の生活に多大な影響を及ぼしました。力役による労働負担は、農民の生産活動や生活水準に直接的な影響を与え、雑徭による臨時的な労働義務は、農作業の繁忙期と重なることもあり、農民の生活や経済活動に大きな影響を与えました。また、これらの制度は、社会階層の固定化や農民の社会的地位に関する問題を引き起こす要因ともなりました。

4. 制度の変遷と影響
唐代の後期になると、これらの制度は次第に形骸化し、地方の特権化や中央政府の統治力の低下を招く要因となりました。特に、「雑徭」の不平等な徴収や過度な負担が問題視され、社会的不満を引き起こす原因となりました。その後の時代には、これらの制度の改革や廃止が試みられ、近代的な税制や労働制度への移行が進められました。
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・力役と雑徭とは わかりやすい世界史用語641

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『世界史B 用語集』 山川出版社

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