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18_80 アジア・アメリカの古代文明 / 中国の古典文明(殷・周の成立から秦・漢帝国)

老子とは わかりやすい世界史用語354

著者名: ピアソラ
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老子とは

老子は、中国の道家思想の創始者とされる伝説的な人物であり、『老子(道徳経)』の著者とされています。老子の生涯や思想については多くの謎が残されていますが、彼の影響力は非常に大きく、道教や仏教、儒教などの発展に大きな影響を与えました。

老子の生涯

老子の生涯についての情報は限られており、主に司馬遷の『史記』に記録されています。司馬遷によれば、老子は楚国の曲仁(現在の河南省鹿邑県)出身で、本名は李とされています。彼は周の宮廷で史官として仕えましたが、後に宮廷を離れ、西方の荒野に隠遁したとされています。この際に関所の役人である尹喜に『道徳経』を伝えたとされています。



老子の思想

老子の思想は『道徳経』に集約されています。この書は81章から成り、道と徳の概念を中心に展開されています。道は宇宙の根源的な原理であり、すべての存在の源とされています。徳は道に従って生きることで得られる内的な力や美徳を指します。

老子の思想の中心には「無為」という概念があります。これは「何もしないこと」や「自然のままに任せること」を意味し、人間が自然の流れに逆らわずに生きることの重要性を説いています。無為の実践により、人々は調和と平和を達成できるとされています。

老子の影響

老子の思想は道教の基礎を築きました。道教は中国の宗教・哲学体系の一つであり、自然と調和した生き方を重視します。道教の教義や儀式は、老子の思想に大きく依拠しています。

また、老子の思想は仏教や儒教にも影響を与えました。特に仏教の中国への伝来と発展において、道教の影響は顕著です。仏教の教義や修行法は、道教の思想と融合し、中国独自の仏教文化を形成しました。
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・老子とは わかりやすい世界史用語354

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『世界史B 用語集』 山川出版社

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