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18_80 アジア・アメリカの古代文明 / インドの古代文明

デカン高原とは わかりやすい世界史用語244

著者名: ピアソラ
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デカン高原とは

デカン高原は、インド半島の中央部分を構成し、西ガーツ山脈から東ガーツ山脈に至る台地です。この広大な高原はインドのマハーラーシュトラ州、カルナータカ州、アーンドラ・プラデーシュ州、テランガーナ州にまたがっています。デカンという名称はサンスクリット語で「南」を意味する「dakshina」に由来しています。
デカン高原は大きな三角形をしており、北辺はヴィンディヤ山脈、東西端はそれぞれ東ガーツ山脈と西ガーツ山脈です。総面積は約190万平方キロメートルに達し、ほぼ平坦な高原で、標高は300メートルから600メートル程度です。
この高原は、白亜紀末期に噴出した洪水玄武岩で形成された溶岩台地であり、玄武岩の風化によりできた肥沃な土地です。デカン高原は、綿花の世界的な産地であり、綿花の栽培には多量の水を必要とするため、半乾燥地帯で雨量は少ないものの、貯水用の溜め池が点在しています。
デカン高原は、インド南部の西ガーツ山脈と東ガーツ山脈の間に位置しています。高原は概ね平坦で、西から東に緩く傾斜しており、高い西ガーツ山脈が南西モンスーンからの湿気がデカン高原に達することを妨げるため、降雨が少ない特徴があります。一方、東デカン高原は、インドの南東の海岸に至る低高度地域にあり、内湾やベンガル湾に至る川の流れを形成しています。
デカン高原の歴史は多くが対立する地域であり、古代から王朝が支配権を争いました。バフマニー朝を継承し、その領土を分割した5つのイスラム教徒の州は、南のヒンドゥー帝国であるヴィジャヤナガルを打ち負かしました。18世紀のムガル帝国の衰退の間、マラーター族、ハイデラバードのニザーム、そしてアルコットナワブはデカンの支配を争い、最終的にはイギリス人による漸進的な吸収につながりました。
デカン高原は、その地質的特性や歴史的背景からも興味深い地域であり、インドの文化や自然の多様性を象徴しています。
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『世界史B 用語集』 山川出版社

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