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旧石器時代の獲得経済(狩猟・漁労・採集) 世界史用語47

著者名: ピアソラ
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旧石器時代の狩猟・漁労・採集

旧石器時代とは、約260万年前から約1万2000年前までの人類の歴史を指す時代区分です。この時代の人類は、狩猟・漁労・採集という生活様式をとっており、この段階を獲得経済といいます。狩猟・漁労・採集とは、動物を狩ったり釣ったり、植物や果実や蜂蜜などの自然の食物を採ったりすることで食料を得ることです。

旧石器時代の始まりは、人類が石器を使い始めたことでした。石器は、石を割ったり削ったりして作られた道具で、捕獲した動物を切り裂いたり、木や骨を加工したり、火を起こしたりするのに役立ちました。最初の石器は、約260万年前にアフリカで現れました。この頃の人類は、ホモ属と呼ばれる原始的な人類でした。



約200万年前に、ホモ属の一種であるホモ=エレクトスがアフリカからアジアやヨーロッパに広がり、彼らは、より洗練された石器を作り、火を使いこなし、動物を狩る技術を発達させました。ホモ=エレクトスは、大型の草食動物や魚などを狙って狩りを行いました。狩りは、通常、男性が担当し、女性や子供は植物や果実や昆虫などを採集した。これを狩猟・採集と呼びます。

約40万年前に、ホモ=エレクトスからホモ=サピエンスが進化しました。ホモ=サピエンスは、現代の人間と同じ種であり、さらに高度な石器を作り、言語や芸術や宗教などの文化を発展させました。ホモ=サピエンスは、狩猟・採集の方法も多様化させました。例えば、動物の習性や足跡をたどったり、罠や投げ槍や弓矢などの道具を使ったり、集団で協力したりすることで、より効率的に狩りを行いました。また、魚や貝や海藻などの海産物を利用することも増え、これを漁労と呼びます。

旧石器時代の人類は、狩猟・漁労・採集によって食料を得ていましたが、その量や質は環境に大きく依存していました。食料が豊富な場所では、人口が増えたり、定住したり、社会が複雑化したりする傾向がありました。しかし、食料が不足する場所では、人口が減ったり、移動したり、社会が単純化したりする傾向がありました。旧石器時代には、氷河期と間氷期という気候の変動が何度も起こり、食料の状況も変化し、人類は、その変化に適応するために、狩猟・漁労・採集の方法や範囲を変えたり、新しい地域に移動したりしました。

約1万2000年前に、旧石器時代は終わりを迎え、この頃には、人類は農業を始めるようになりました。農業とは、植物や動物を人為的に栽培や飼育することで食料を得ることです。農業によって、人類はより安定した食料源を確保できるようになりました。しかし、農業には狩猟・漁労・採集にはなかった問題も生じました。例えば、土地や水や作物や家畜などの資源の所有や分配に関する争いや、病気や害虫や天災などのリスクや、人口の増加や環境の破壊などが起こるようになったのです。

旧石器時代の狩猟・漁労・採集は、人類の歴史の大部分を占める生活様式であり、人類が自然と密接に関わりながら、様々な環境に適応し、社会を創造してきた方法でした。
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・旧石器時代の獲得経済(狩猟・漁労・採集) 世界史用語47

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『世界史B 用語集』 山川出版社

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