あてやかなり/貴やかなり
このテキストでは、ナリ活用の形容動詞「
あてやかなり/貴やかなり」の意味、活用、解説とその使用例を記している。
形容動詞・ナリ活用
未然形 | あてやかなら | ◯ |
連用形 | あてやかなり | あてやかに |
終止形 | あてやかなり | ◯ |
連体形 | あてやかなる | ◯ |
已然形 | あてやかなれ | ◯ |
命令形 | あてやかなれ | ◯ |
■意味
上品である、高貴である。
[出典]:
かぐや姫の嘆き 竹取物語
「。使はるる人々も、年ごろならひて、たち別れなむことを、心ばへなど
あてやかにうつくしかりつることを見ならひて、恋しからむことの堪へがたく、湯水飲まれず、同じ心に嘆かしがりけり。 」
[訳]:(かぐや姫の)身辺のお世話をさせられている人々も、長年親しんで(いながらも)、別れてしまうことを、(かぐや姫が)気立てなどが
上品でかわいらしい様子であったのを見慣れていたので、(その姿をかぐや姫が帰ったあとに)恋しく思うようなことが堪えがたく、湯水も飲むことができずに、(おじいさん、おばあさんと)同じ気持ちで悲嘆にくれるのであった。