前回までのおさらい
前回は
a²+2ab+b²=(a+b)²
a²-2ab+b²=(a-b)²
だということをお伝えしましたね。
因数分解の公式"a²+2ab+b²=(a+b)²"
今回は次の公式について学習しましょう。
a²-b²=(a+b)(a-b)
和と差の積の公式の逆
a²-b²=(a+b)(a-b)
これは
和と差の積
(a+b)(a-b)=a²-b²
の逆バージョンになります。
では早速問題を解きながらみてみましょう。
次の式を因数分解しなさい。
(1)x²-4y²
この式は、次のように変形することができます。
x²-4y²=(x)²-(2y)²
ここで、今みてきた公式を利用します。
a²-b²=(a+b)(a-b)
なので、
x²-4y²=(x)²-(2y)²=(x+2y)(x-2y)
となります。
ではこれはどうでしょう。
次の式を因数分解しなさい。
(2)(a-b)²-c²
ひとまず展開してみると
(a-b)²-c²=a²-2ab+b²-c²
うーん。うまく因数分解できそうにはないですね…
このようなときには、解き方のコツがあります。
a-b=Aと、a-bを1つの式として考える
つまり
(a-b)²-c²=A²-c²
として考えるということです。するとどうでしょうか。
a²-b²=(a+b)(a-b)
の公式が使えますね!
A²-c²=(A+)(A-c)
ここでAをa-bになおします。
(A+)(A-c)=(a-b+c)(a-b-c)
これが正解になります。
あっているかどうかは、求めた式を展開をして確認できます。
(x+2y)(x-2y)
=x²-4y²
(a-b+c)(a-b-c)
=a²-ab-ac-ab+b²+bc+ac-bc-c²
=a²-2ab+b²-c²
=(a-b)²-c²
元の式と一致しましたね!!
A²-B²とみたら、すぐに因数分解だ!とひらめくようにしましょう。