なり/形/態
このテキストでは、古文単語「
なり/形/態」の意味、解説とその使用例を記している。
「なり」には
①形/態
②鳴り
③業
④断定の助動詞
などの用法があるが、ここでは「①形/態」を扱う。
名詞
■意味1
物の形、形状。
[出典]:
東下り 伊勢物語
「その山は、ここにたとへば、比叡の山を二十ばかり重ねあげたらんほどして、
なりは塩尻のやうになんありける。」
[訳]:その山は、ここ(都)で例えるならば、比叡山を20ぐらいに重ね上げたであろうほど(の高さ)で、
形は塩尻のようでした。
■意味2
身なり、服装。
[出典]:葵 源氏物語
「よき若人、童べのなり、姿めやすくととのへて...」
[訳]:美しい若い女房や、女童の身なりは、姿を見苦しくないように整えて...