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『鴻門之会・項羽大いに怒る』(楚軍行略定秦地〜)わかりやすい現代語訳・書き下し文と解説

著者名: 走るメロス
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史記『鴻門之会・項羽大いに怒る』の原文・あらすじ・現代語訳と文法を徹底解説!

このテキストでは、鴻門之会の『楚軍行略定秦地〜』からはじまる箇所の書き下し文、現代語訳とその解説を行っています。書籍によっては『項羽大いに怒る』と題しているものもあるようです。本文のあらすじを知りたい人は、次ページ「本文をあらすじにまとめました」を参照してください。



白文(原文)

楚軍行略定秦地、至函谷関。
有兵守関、不得入。
又聞沛公已破咸陽、項羽大怒、使当陽君等撃関
項羽遂入、至于戯西。


沛公軍覇上、未得与項羽相見
沛公左司馬曹無傷、使人言於項羽曰、

「沛公欲王関中、使子嬰為相、珍宝尽有之。」


項羽大怒曰、

旦日饗士卒。
為撃破沛公軍。」




当是時、項羽兵四十万、在新豊鴻門。
沛公兵十万、在覇上。
范増説項羽曰、

「沛公居山東時、貪於財貨、好美姫。
今入関、財物無所取、婦女無所幸。
此其志不在小。
吾令人望其気、皆為竜虎、成五采。
此天子気也。
急撃、勿失。」


つづき:『鴻門之会・剣の舞』(沛公旦日従百余騎〜)わかりやすい現代語訳・書き下し文と解説

書き下し文

楚軍行秦の地を略定し、函谷関に至る。
兵有り関を守り、入るを得ず。
又沛公已に咸陽を破ると聞き、項羽大いに怒り、当陽君等をして関を撃たしむ。
項羽遂に入りて、戯西に至る。



沛公覇上に軍し、未だ項羽と相見ゆるを得ず。
沛公の左司馬曹無傷、人をして項羽に言はしめて曰はく、

「沛公関中に王たらんと欲し、子嬰をして相為らしめ、珍宝尽(ことごと)く之を有す。」と。


項羽大いに怒りて曰はく、

「旦日士卒を饗せよ。
沛公の軍を撃破することを為さん。」と。




是の時に当たり、項羽の兵は四十万、新豊の鴻門に在り。
沛公の兵は十万、覇上に在り。
范増項羽に説きて曰はく、

「沛公山東に居りし時、財貨を貪り、美姫を好めり。
今関に入りて、財物取る所無く、婦女幸する所無し。
此れ其の志小に在らず。
吾人をして其の気を望ましむるに、皆竜虎と為し、五采を成す。
此れ天子の気なり。
急ぎ撃ちて、失すること勿かれ。」と。


つづき:『鴻門之会・剣の舞』(沛公旦日従百余騎〜)わかりやすい現代語訳・書き下し文と解説

次ページ:現代語訳(口語訳)と単語・文法解説

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『教科書 高等学校標準 古典B 漢文編』 第一学習社
鎌田正、米山寅太郎 著 2011 『新漢語林 第二版』大修館書店

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