新規登録 ログイン

9_80 文章の読み解き / 文章の読み解き

『顕雅の言ひ間違ひ(楊梅大納言顕雅卿若くよりいみじく言失~)』十訓抄 わかりやすい現代語訳と解説

著者名: 走るメロス
Text_level_1
マイリストに追加

この文章の面白いところ


いい間違いの激しい顕雅卿が、時雨が降ってきたときに「車の降るに時雨さし入れよ」と言った点。本当は「時雨の降るに車さし入れよ」(雨が降るから車を中にいれなさい)と言いたかったのを、時雨と車を逆にして口にしてしまったんですね。

さらにそれに拍車をかけるように、祈祷をするにあたって「そのために三尺のねずみを作り供養せむと思ひ侍る」とも言ってしまいます。本当は「そのために三尺の観音を作り供養せむと思ひ侍る」(三尺の大きさの観音様を作って供養しようと思っております)と言いたかったのを、目の前をねずみが駆けていったことから、観音という言葉をねずみに言い間違えてしまったのです。

単語・文法解説

ぞ~ける「ぞ」+連体形で係り結びの法則
いみじたいそう
言失いい間違い
神無月10月
宮ばら「宮腹」とも書く。皇子や皇女を指す
雑色従者

1ページへ戻る
前のページを読む
2/2
次のページを読む

Related_title
もっと見る 

Keyword_title

Reference_title
『教科書 高等学校 標準国語総合』 第一学習社
佐竹昭広、前田金五郎、大野晋 編1990 『岩波古語辞典 補訂版』 岩波書店

この科目でよく読まれている関連書籍

このテキストを評価してください。

※テキストの内容に関しては、ご自身の責任のもとご判断頂きますようお願い致します。

 

テキストの詳細
 閲覧数 61,183 pt 
 役に立った数 95 pt 
 う〜ん数 13 pt 
 マイリスト数 0 pt 

知りたいことを検索!

まとめ
このテキストのまとめは存在しません。