江戸時代には、
三大改革と呼ばれる改革があります。改革とは幕府の政策のことです。その三大改革とは、
享保の改革、
寛政の改革、
天保の改革の3つです。この3つの改革の違いがよく出題されますので、おさえときましょう。
このテキストでは、
享保の改革の思想・経済政策・その他幕府の政策の3つの視点からこれらの改革をみていきます。
享保の改革
享保の改革は、8代将軍であった
徳川吉宗を中心におこなった政策です。米の関する政策を多くおこなったことから
米将軍や
八木将軍とも呼ばれています。
【改革の思想】
・倹約令を出して、節約につとめることを奨励
・平和ボケしていた武士たちに、武芸の鍛錬をつむようにさせた
・キリスト教に関する洋書以外の本の輸入規制を緩和
【経済政策】
・
上米の制を出して、各大名から納めさせる米の量を増やしました。そのかわりに参勤交代で江戸に留まる期間を半減させました。これにあわせて農民の年貢も増えました。
・新しい田畑の開発(新田開発)
・殖産興業
【その他幕府の政策】
・当時の給料はつねに一定でした。1万石と決められていたら老中になろうが旗本であろうが1万石は1万石です。これを解消するために、
足高の制を採用して、ついている役職に応じた給料がもらえるようにはかりました。
・きちんとした裁判を行うために、
公事方御定書という裁判の基準書を作りました。
・
目安箱を街中において、町民や農民の声を直接幕府にとどけられるようにしました。スーパーにおいてあるアンケート用紙のようなものです。これによって
小石川養生所(病院)が作られるなどしました