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バロック時代は、オペラ(※)と器楽が発達した時期です。
※オペラとは、劇と音楽が結びついたもので、歌劇曲とも呼ばれます。
①バロック時代
16世紀末から18世紀半ばまで。
②音楽の特徴
バロックの語源は、「
いびつな真珠」というポルトガル語です。これまで主流だった
形式美の音楽から、
形はいびつでも人間の情緒や感情を重視する音楽へと変わっていったのです。
この時期には、
教会や貴族中心の音楽が栄え、オペラやオラトリオなどの劇音楽が隆盛していました。また、器楽の発達によって器楽様式や器楽形式がそれまでの音楽に比べて格段に変化しました。さらに楽器の改良により演奏技術も向上し、難しい演奏技巧が曲中に取り入れられるようになりました。
作曲形態も、今までのホモフォニー(単旋律の音楽)からポリフォニー(複旋律:2つ以上の旋律での音楽)に変わり、多くの器楽曲が作曲され始めました。
■※オラトリオ
宗教的な題材に基づき、衣装も背景も伴わない、規模の大きな劇的音楽
■※ホモフォニー
単音楽。1つの旋律に和声がつけられている。
■※ポリフォニー
複音楽。2つ以上の旋律が組み合わされてできている。対位法音楽ともいう。
③4大音楽家
この時代に活躍した著名な音楽家は、イギリスの「
パーセル」やイタリアの「
ヴィヴァルディ」、ドイツの「
バッハ」、「
ヘンデル」らで、特に彼ら4人のことを
バロック時代の4大音楽家と呼んでいます。その中でもバッハとヘンデルはバロック音楽を大成し、後世への音楽の基礎を築きました。この2人は、生まれた国と生きた時代が重なっているのでよく比較されるところですが、どちらの巨匠も晩年盲目になり、同じ医師から治療を受けていたということが奇妙にも一致しています。