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古文単語「おとなふ/音なふ/訪ふ」の意味・解説【ハ行四段活用】
著作名: 走るメロス
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「おとなふ/音なふ/訪ふ」の意味・活用・使用例【ラ行下二段段活用】

このテキストでは、ハ行四段活用の動詞「おとなふ/音なふ/訪ふ」の意味、活用、解説とその使用例を記している。

ハ行四段活用

未然形おとなは
連用形おとなひ
終止形おとなふ
連体形おとなふ
已然形おとなへ
命令形おとなへ


意味1:自動詞

音を立てる、声を立てる

[出典]神無月のころ 徒然草
「木の葉に埋(うづ)もるる懸樋のしづくならでは、つゆおとなふものなし。」

[訳]:木の葉で覆われて見えなくなっている懸樋のしづく(水がしたたり落ちる音)以外には、まったく音を立てるものがありません。


意味2:自動詞

訪問する、訪れる、声をかける

[出典]:末摘花 源氏物語
「古りにたるあたりとて、おとなひ聞こゆる人もなかりけるを...」

[訳]:時代の遅れた所というので、訪れ申し上げる人もなかったので...




意味3:自動詞

手紙を出す、消息する

[出典]:宿木 源氏物語
「わざとはなくとも、このわたりにおとなふをりあらむついでに、かくなむ言ひし、と伝へたまへ。」

[訳]:わざわざではなくても、この辺に手紙を出す機会がある時にはそのついでに、こう言っていた、とお伝えください。


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