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古文単語「せく/塞く/堰く」の意味・解説【カ行四段活用】
著作名: 走るメロス
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「せく/塞く/堰く」の意味・活用・使用例【カ行四段活用】

このテキストでは、カ行四段活用の動詞「せく/塞く/堰く」の意味、解説とその使用例を記している。

「せく」には
①急く
②塞く/堰く
③咳く
などの用法があるが、ここでは「②塞く/堰く」を扱う。

カ行四段活用

未然形せか
連用形せき
終止形せく
連体形せく
已然形せけ
命令形せけ


意味1:他動詞

せき止める、妨げる

[出典]百人一首 崇徳院
「瀬を早み 岩にせかるる 滝川の われても末に あはむとぞ思ふ」

[訳]:川の流れが速いので、岩にせき止められた急流(滝のような川の水)が、たとえ(2つに)割れたとしても、(下流でふたたび合流するように私たちも一度引き離されても再び)めぐり合おうと思うのです。


意味2:他動詞

(男女の仲の)
邪魔をする

[出典]主ある家には 徒然草
「主なき所には、道行き人みだりに立ち入り、狐・梟やうのものも、人気にせかれねば、所得顔に入り住み、こだまなどいふ、けしからぬかたちも現るるものなり。」

[訳]:主人のない所には、通行人が気ままに立ち入り、狐やふくろうのようなものも、人の気配に邪魔をされることなく、得意気に入り住んで、こだまなどという、あってはならないどころではない容姿のものも現れるのです。


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