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古文単語「とらふ/捕らふ/捉ふ/執らふ」の意味・解説【ハ行下二段活用】
著作名: 走るメロス
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とらふ/捕らふ/捉ふ/執らふ

このテキストでは、ハ行下二段活用の動詞「とらふ/捕らふ/捉ふ/執らふ」の意味、活用、解説とその使用例を記している。

ハ行下二段活用

未然形とらへ
連用形とらへ
終止形とらふ
連体形とらふる
已然形とらふれ
命令形とらへよ


意味1:他動詞

つかむ、にぎる、つまむ

[出典]うつくしきもの 枕草子
「二つ三つばかりなるちごの、急ぎてはひくる道に、いと小さきちりのありけるを目ざとに見つけて、いとをかしげなる指にとらへて、大人などに見せたる。」

[訳]: 2、3歳ぐらいの子どもが、急いではってくる途中に、ほんの小さなほこりがあったのを目ざとく見つけて、とても愛らしい指でつまんで、大人などに見せた(様子)


意味2:他動詞

捕まえる、取り押さえる、自由に動けなくする

[出典]:世には心得ぬ事の多きなり 徒然草
「逃げんとするを、捕へてひきとどめて、すずろに飲ませつれば...」

[訳]:逃げようとするのを、捕まえて、引きとどめて、むやみやたらに飲ませてしまうと...




意味3:他動詞

取り上げる、問題にする、自分の意見を通す

[出典]:紫式部日記
「ただ我が心の立てつる筋をとらへて...」

[訳]:ひたすらに自分の得意な方面を問題にして......


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