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古文単語「う/得」の意味・解説【ア行下二段活用】 |
著作名:
走るメロス
77,328 views |
「う/得」の意味・活用・使用例【ア行下二段活用】
このテキストでは、ア行下二段活用の動詞「う/得」の意味、活用、解説とその使用例を記しています。
ア行下二段活用
未然形 | え |
連用形 | え |
終止形 | う |
連体形 | うる |
已然形 | うれ |
命令形 | えよ |
■意味1:他動詞
自分のものにする、手に入れる。
■意味2:他動詞
得意とする、優れる。
■意味3:他動詞
理解する、わかる。
※この用法の場合、「心を得、意を得」などの形で用いられる。
[出典]:物語・源氏の五十余巻 更級日記
「はしるはしる、わづかに見つつ、心も得ず心もとなく思ふ源氏を...」
[訳]:(これまで)胸をわくわくさせながら、(部分的に)少し読んでは、(ストーリーが)よくわからずにじれったく思っている源氏物語を...
「はしるはしる、わづかに見つつ、心も得ず心もとなく思ふ源氏を...」
[訳]:(これまで)胸をわくわくさせながら、(部分的に)少し読んでは、(ストーリーが)よくわからずにじれったく思っている源氏物語を...
■意味4:他動詞
〜することができる。
※この用法の場合「〜ことを、〜を」のあとにつく。
■意味5:他動詞
受ける。
[出典]:宇治拾遺物語
「この事試みてん、これ罪得べき事にもあらず。」
[訳]:このことを試してみよう、罪を受けるはずのことではあるまい。
「この事試みてん、これ罪得べき事にもあらず。」
[訳]:このことを試してみよう、罪を受けるはずのことではあるまい。
■意味6:補助動詞
〜することができる。
※この用法の場合、動詞の連用形につく。
[出典]:竹取物語
「竜の頸の玉取りえずは、帰り来な。」
[訳]:龍の首の玉を取ることができなければ、帰ってくるな。
「竜の頸の玉取りえずは、帰り来な。」
[訳]:龍の首の玉を取ることができなければ、帰ってくるな。
備考
ア行◯◯活用となるのは、「う/得」と、それを含む「心得」などの複合の動詞だけである。
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