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エーヤワディー川(イラワディ川)とは わかりやすい世界史用語848
著作名: ピアソラ
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エーヤワディー川(イラワディ川)とは

エーヤワディー川(イラワディ川)は、ミャンマー(旧ビルマ)の主要な河川であり、国の中心部を流れています。

地理と物理的特徴

イラワディ川は、ミャンマーの北部に位置するナマイ川とマリ川の合流点から始まります。これらの支流は、チベット(中国)との国境付近の氷河から流れ出しています。イラワディ川は全長約2,170キロメートルで、ミャンマーの中央部を南北に貫き、アンダマン海に注ぎます。



川の流域面積は約411,000平方キロメートルで、ミャンマーの歴史的、文化的、経済的な中心地を形成しています。川の流れは、北部の急流から始まり、中央部の広大な平野を通り、南部のデルタ地帯に至ります。デルタ地帯は、肥沃な農地として知られ、稲作が盛んです。

歴史と文化

イラワディ川は、古代からミャンマーの文明の発展に重要な役割を果たしてきました。川沿いには多くの古代都市や遺跡が点在しており、これらはミャンマーの歴史と文化を物語っています。特に、バガンやマンダレーなどの都市は、イラワディ川の恩恵を受けて繁栄しました。

イラワディ川はまた、宗教的にも重要な役割を果たしています。川沿いには多くの仏教寺院やパゴダが建てられており、これらは巡礼地としても知られています。特に、バガンのパゴダ群は、世界遺産にも登録されており、多くの観光客が訪れます。

経済的意義

イラワディ川は、ミャンマーの経済においても重要な役割を果たしています。川は主要な交通路であり、物資や人々の移動に利用されています。特に、川沿いの都市間の輸送は、経済活動の中心となっています。

また、イラワディ川のデルタ地帯は、ミャンマーの主要な農業地帯であり、特に稲作が盛んです。デルタ地帯の肥沃な土壌は、高い農業生産性を支えています。さらに、川は漁業資源としても重要であり、多くの人々が川での漁業に従事しています。

環境と生態系

イラワディ川の流域は、多様な生態系を持っています。北部の山岳地帯から中央部の平野、そして南部のデルタ地帯に至るまで、さまざまな動植物が生息しています。特に、イラワディイルカ(Irrawaddy dolphin)は、この川に生息する希少な種として知られています。

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