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『黄鶴楼送孟浩然之広陵(黄鶴楼にて孟浩然の広陵に之くを送る)』 現代語訳と解説 |
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著作名:
走るメロス
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このテキストでは、中国の詩人李白が詠んだ漢詩「黄鶴楼送孟浩然之広陵」(黄鶴楼にて孟浩然の広陵に之くを送る)の原文(白文)、書き下し文、わかりやすい現代語訳(口語訳)とその解説(七言絶句・押韻など)を記しています。テスト対策にも役立つと思うので参考にしてみてください。
※この詩は、李白の友人であった孟浩然が、長江を下って広陵へと向かうときに詠まれたものです。
※左から右に読んでください。
故 人 西 辞 黄 鶴 楼
煙 花 三 月 下 揚 州
孤 帆 遠 影 碧 空 尽
惟 見 長 江 天 際 流
故 人 西 辞 黄 鶴 楼
故人西のかた黄鶴楼(こうかくろう)を辞し
昔からの友人である孟浩然が、(目的地の広陵からみると)西の方にある黄鶴楼に別れを告げ、
煙 花 三 月 下 揚 州
煙花(えんか)三月(さんがつ)揚州に下る
花が霞だって咲いている三月に揚州へと(揚子江を)下っていくのだ。
孤 帆 遠 影 碧 空 尽
孤帆の遠影(えんえい)碧空(へきくう)につき
帆を張った船がだんだんと青空に吸い込まれ(るように小さくなっていき)、
惟 見 長 江 天 際 流
惟だ見る長江の天際に流るるを
そのうちただ揚子江が空の果てに向かって流れているのを見ているだけである。
4つの句からなる詩を絶句(ぜっく)といい、8つの句からなる詩を律詩(りっし)といいます。例えばこの漢詩では、「故人西辞黄鶴楼」を1句と考えます。この漢詩は4つの句からなるので、絶句です。
また、絶句のうち1つの句が5文字からなるものを五言絶句(ごごんぜっく)といい、1つの句が7字からなるもの七言絶句(しちごんぜっく)といいます。
以上から、この漢詩は「七言絶句」となります。
押韻(おういん)とは、漢詩を読んだ時に一定のリズムが出るように、同じ響きの言葉を句の最後に置くことです。この詩では、
楼(Lou)、州(Shuu)、流(Ryuu)
が該当します。カッコの中は日本語の音読みです。だいたいが日本語の音読みで判別することができますが、本来は、作者が生きた時代の発音で韻を踏んでいるかどうかを確認します。よって日本語の音読みだけでは判別ができない押韻も存在します。
押韻にはルールがあります。七言絶句では、原則として第1句末、第2句末、第4句末に同じ響きの言葉が置かれます。
学生時代より古典の魅力に取り憑かれ、社会人になった今でも休日には古典を読み漁ける古典好き。特に1000年以上前の文化や風俗をうかがい知ることができる平安時代文学がお気に入り。作成したテキストの総ページビュー数は1,6億回を超える。好きなフレーズは「頃は二月(にうゎんがつ)」や「月日は百代の過客(くゎかく)にして」といった癖のあるやつ。早稲田大学卒業。
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