|
|
|
更新日時:
|
|
![]() |
『生年不満百(生年百に満たず)』書き下し文・現代語訳と解説 |
著作名:
走るメロス
30,789 views |
『生年不満百』
ここでは『生年不満百』の書き下し文・現代語訳とその解説を行っています。
白文(原文)
左から右に読んでください。
生 年 不 満 百
常 懐 千 載 憂
昼 短 苦 夜 長
何 不 秉 燭 遊
為 楽 当 及 時
何 能 待 来 茲
愚 者 愛 惜 費
但 為 後 世 嗤
仙 人 王 子 喬
難 可 与 等 期
書き下し文
生年百に満たざるに
常に千載の憂いを懐く
昼は短くして夜の長きに苦しむ
何ぞ燭を秉(と)りて遊ばざる
楽しみを為すは当に時に及ぶべし
何ぞ能く来茲を待たん
愚者は費を愛惜して
但だ後世の嗤(わらい)いと為るのみ
仙人王子喬
与(とも)に期を等しうすべきこと難し
現代語訳(口語訳)
生きられる年は百年にも満たないのに
いつも千年先のことを心配しています。
昼は短い、そして夜は長いと苦しむのならば
どうして燭台を手に遊ぼうとしないのですか、(すればよいではないですか)。
楽しいことをするためには、時期を逃さずに楽しむべきです。
どうして来年を待つことができましょうか、(いや待てません)。
愚か者は(楽しむための)出費を惜しみ
ただ後世の笑いとなるだけです。
(不老不死といわれる)仙人の王子喬と
一緒に寿命を同じくすることはできないのです。
解説
■句形と押韻
この漢詩は、「五言古詩」という形式の詩です。「五言詩」と「古体詩」が組み合わさったものです。
■五言詩
五つに並んだ漢字からなる詩を「五言詩」と言います。
■古体詩
古体詩とは、ざっくりと言えば「五言絶句、五言律詩、七言絶句、七言律詩」以外の詩を指すと考えてください。
■押韻
この漢詩では、次の2組が押韻となります。
・「憂」と「遊」
・「滋」と「嗤」と「期」
単語解説
何不秉燭遊 | 「何不A」で「何ぞAせざる」と読み、「どうしてAしないのか、すればよい(すればよいのに)」と訳します |
来茲 | 来年 |
愛惜 | 惜しいと思う、もったいないと思う |
但為後世嗤 | 生きている間に出費を惜しんで、死んだあとにお金だけが残っても、それは後世の笑いの種になるだけであることを言っている |
王子喬 | 周の時代にいたとされる仙人 |
期 | 寿命 |
このテキストを評価してください。
役に立った
|
う~ん・・・
|
※テキストの内容に関しては、ご自身の責任のもとご判断頂きますようお願い致します。 |
|
『推敲』書き下し文・わかりやすい現代語訳(口語訳)と文法解説
>
論語『子禽問於子貢曰。夫子至於是邦也(夫子の是の邦に至るや)』解説・書き下し文・口語訳
>
正岡子規『送夏目漱石之伊予』現代語訳・書き下し文と解説
>
杜甫『登高』テストに出題されそうな問題
>
『推敲』テスト対策・テストで出題されそうな問題
>
最近見たテキスト
『生年不満百(生年百に満たず)』書き下し文・現代語訳と解説
10分前以内
|
>
|
デイリーランキング