manapedia
更新日時:
枕草子 原文全集「雪高う降りて、今もなほ降るに」
著作名: 古典愛好家
10,468 views
雪高う降りて、今もなほ降るに

雪高う降りて、今もなほ降るに、五位も四位も、色うるはしう若やかなるが、上のきぬの色いときよらにて、皮の帯のかたつきたるを、宿直(とのゐ)姿にひきはこへて、紫の指貫も雪に冴え映えて、濃さまさりたるを着て、衵(あこめ)の紅ならずは、おどろおどろしき山吹を出だして、唐傘(からかさ)をさしたるに、風のいたうふきて、橫さまに雪をふきかくれば、少しかたぶけてあゆみくるに、ふかき沓(くつ)、半靴などのはばきまで雪のいと白うかかりたるこそ、をかしけれ。
              
                  
                
     

このテキストを評価してください。
役に立った
う~ん・・・
※テキストの内容に関しては、ご自身の責任のもとご判断頂きますようお願い致します。