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古文単語「うちぐす/打ち具す」の意味・解説【サ行変格活用】
著作名: 走るメロス
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うちぐす/打ち具す

このテキストでは、サ行変格活用の動詞「うちぐす/打ち具す」の意味、活用、解説とその使用例を記している。

サ行変格活用

未然形うちぐせ
連用形うちぐし
終止形うちぐす
連体形うちぐする
已然形うちぐすれ
命令形うちぐせよ


※「うち」は接頭語。
意味1:自動詞

(十分に)
整っている、備わっている、そろっている

[出典]桐壷 源氏物語
「父の大納言は亡くなりて、母北の方なむ古の人の由あるにて、親うち具し、さしあたりて世のおぼえ華やかなる御方々にもいたう劣らず...」

[訳]:(女性の)父である大納言は亡くなっており、母親である(大納言の)奥方は、昔風の人で由緒ある家柄の方であって、両親がそろっていて、今のところ世間の評判が時めいている方々にもたいして見劣りすることなく...


意味2:他動詞

伴う、連れている

[出典]:須磨 源氏物語
打ち具してはつきなからむさまを思ひ返したまふ。」

[訳]:(紫の上を)連れていては似合わないであろう状況をお考えなおしになります。




意味3:他動詞

身につけて持つ、携える

[出典]:時平 大鏡
「...やうのもの調じて打ち具してまかりつつ...」

[訳]:...のようなものを用意して携えて参りましては...


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