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枕草子 原文全集「細殿に人あまたゐて」
著作名: 古典愛好家
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細殿に人あまたゐて

細殿(ほそどの)に人あまたゐて、やすからずものなど言ふに、きよげなる男・小舎人童(ことねりわらは)など、よきつつみ袋などに、衣どもつつみて、指貫(さしぬき)のくくりなどぞ見えたる。

弓・矢・楯(たて)など持てありくに、

「たがぞ」

と問へば、ついゐて、

「なにがし殿の」

とて行くものは良し。

けしきばみ、やさしがりて、

「しらず」

とも言ひ、ものも言はでもいぬるものは、いみじうにくし。
                          
                          
                      
  

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