はじめに
ここでは、重力による位置エネルギーについて考えてみます。特に、
基準水平面をどこにとるのかがポイントとなるのでしっかり抑えておきましょう。
位置エネルギーの公式
重力による位置エネルギーの公式は次の通りでした。
∨=mgh(位置エネルギーV=質量m x重力加速度g x高さh)
基準水平面
位置エネルギーを考えるときは、
基準水平面がどこなのかを考えなくてはなりません。
図を見てください。プールの飛び込み台があります。地点B、Cの高さは地点Aから見て、それぞれ10m、20mの位置にあります。地点Bに重さ2.0kgのボールがあります。このとき基準水平面を地点A、B、Cにとったときのそれぞれの重力による位置エネルギーがいくらになるのかを考えてみましょう。
「h」(高さ)を考える
先程述べたとおり、位置エネルギーの公式は
∨=mghでしたね。
地点A、B、Cで
h(高さ)の値が変わってきます。
■地点Aが基準水平面のとき
基準水平面が地点Aのとき、h=10ですね。
これを公式に代入すると
∨=2×9.8×10=196J(ジュール)
が位置エネルギーとなります。
■地点Bが基準水平面のとき
基準水平面が地点Bのとき、h=0ですね。
これを公式に代入すると
∨=2×9.8×0=0J(ジュール) となります。
■地点Cが基準水平面のとき
基準水平面が地点Cのとき、h=-10ですね。
これを公式に代入すると
∨=2×9.8×(-10)=-196J(ジュール) となります。
ポイント
基準水平面よりも物体が下にあるときは、高さの値がマイナスになるところがポイントです。