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18_80 西アジア・地中海世界の形成 / ローマ帝国

十二表法とは わかりやすい世界史用語1061

著者名: ピアソラ
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十二表法とは

十二表法は古代ローマにおける初の成文法であり、紀元前5世紀半ばに制定されました。この法律は、ローマのパトリキ(貴族)とプレブス(平民)との間の長い闘争の成果として誕生しました。プレブスは、法律が文書化されていないために不当な扱いを受けることが多く、成文法の必要性を強く訴えていました。

十二表法の制定過程

十二表法の制定は、十人委員会によって行われました。この委員会は法律を作成するために特別に設置され、全員がパトリキで構成されていました。委員会は、ギリシャの法制度、特にアテネのソロンの法律を参考にしながら、ローマの法律をまとめました。最初の十の表は紀元前451年に完成し、残りの二つの表は翌年に追加されました。



十二表法の内容

十二表法は、ローマ市民の権利と義務を明確に示したもので、以下のような内容が含まれていました:

家族法:結婚、離婚、親権、相続に関する規定。
財産法:所有権、賃貸借、担保、債務に関する規定。
刑法:犯罪とその罰則に関する規定。
訴訟法:裁判手続きや証拠の取り扱いに関する規定。
この法律は具体的かつ詳細な規定が多く、ローマ市民の日常生活に密接に関連していました。たとえば、借金の返済ができない場合の対処法や、盗難に対する罰則などが明確に記されていました。

十二表法の影響と意義

十二表法はローマ法の基盤を築き、その後の法制度の発展に大きな影響を与えました。この法律はローマ市民全体に適用され、公平な法の下での権利と義務を保障しました。また、十二表法は後のヨーロッパの法体系にも影響を及ぼし、現代の法制度の基礎となりました。

十二表法の保存と伝承

残念ながら、十二表法の原本は現存していません。伝説によれば、紀元前390年にガリア人の襲撃を受けた際に、十二表法の銅板が破壊されたとされています。しかし、十二表法の内容は後のローマの歴史家や法学者によって記録され、一部が伝えられています。

十二表法はローマ法の発展において非常に重要な遺産を持っています。この法律は、市民の権利と義務を明確化し、公平な法の下での社会秩序を確立しました。また、十二表法は後のローマ法の基礎となり、現代の法制度にも影響を与えています。契約法や刑法の基本的な概念は、十二表法に由来しています。

十二表法は古代ローマにおける最初の成文法であり、ローマ法の礎を築きました。この法律はローマ市民の権利と義務を明確にし、公平な法の下での社会秩序を確立しました。
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『世界史B 用語集』 山川出版社

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