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18_80 東アジア世界の形成と発展 / 東アジア文化圏の形成(隋・唐帝国と諸地域)

王維とは わかりやすい世界史用語667

著者名: ピアソラ
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王維とは

王維(701年頃 - 761年)は、中国の唐代に活躍した詩人、画家、音楽家、政治家です。彼は、詩、絵画、音楽の分野で卓越した才能を発揮し、その作品は後世に大きな影響を与えました。

生涯と背景

王維は、699年に現在の山西省晋中市祁県で生まれました。彼の家族は貴族階級に属しており、幼少期から詩や音楽に親しんで育ちました。19歳の時に長安(現在の西安)に移り、科挙試験の準備を始めました。彼は詩と音楽の才能で宮廷の注目を集め、721年には科挙の最高位である状元に合格しました。

政治家としてのキャリア

王維の官僚としてのキャリアは波乱に満ちていました。彼は最初、宮廷音楽家としての職を得ましたが、その後、河北省の穀倉管理者に左遷されました。しかし、彼はその後も様々な官職を歴任し、最終的には唐朝の高官として活躍しました。



詩人としての業績

王維は約400篇の詩を残しており、その多くは自然の風景や仏教的なテーマを扱っています。彼の詩は簡潔でありながら深い意味を持ち、自然の美しさや人間の感情を巧みに表現しています。彼の詩は「三百唐詩」にも収録されており、唐代の他の著名な詩人である李白や杜甫と並び称されています。

画家としての業績

王維はまた、風景画家としても高く評価されています。彼の絵画は、墨の濃淡を巧みに使い、自然の風景を詩的に表現する技法で知られています。彼の作品は現存していませんが、その影響は後世の画家たちに大きな影響を与えました。

仏教との関わり

王維は晩年、仏教に深く帰依し、禅宗の修行に励みました。彼は仏教の教えを詩や絵画に取り入れ、その作品には仏教的な静寂や悟りの境地が反映されています。彼の仏教的な詩は、特にその簡潔さと深い洞察力で評価されています。

影響と評価

王維の作品は、中国文学と芸術において重要な位置を占めています。彼の詩と絵画は、自然の美しさと人間の感情を深く理解し、それを表現する能力において卓越していました。彼の影響は、中国の詩人や画家だけでなく、後世の日本や韓国の文化にも及んでいます。

王維は、唐代の文化と芸術を代表する人物であり、その作品は今なお多くの人々に愛されています。彼の詩と絵画は、自然の美しさと人間の感情を深く理解し、それを表現する能力において卓越していました。彼の影響は、中国の詩人や画家だけでなく、後世の日本や韓国の文化にも及んでいます。

このように、王維はその多才さと深い洞察力で、唐代の文化と芸術に多大な貢献をしました。
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『世界史B 用語集』 山川出版社

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