べちなり/別なり
形容動詞・ナリ活用
未然形 | べちなら | ◯ |
連用形 | べちなり | べちに |
終止形 | べちなり | ◯ |
連体形 | べちなる | ◯ |
已然形 | べちなれ | ◯ |
命令形 | べちなれ | ◯ |
■意味1
同一でない、別である、他と異なっている。
[出典]:更級日記
「乳母なる人は、をとこなどもなくなして、境にて子うみたりしかば、はなれてべちにのぼる。」
[訳]:乳母である人は、夫をなくし、国境で出産したので、(我々とは)離れて別に上京する。
■意味2
格別である、特別である。
[出典]:
忠度の都落ち 平家物語
「
別の子細候はず。」
[訳]:
特別な事情はございません。
※「別」は「べちなり」の語幹