ろうろうたり/朧朧たり/朧々たり
このテキストでは、ナリ活用の形容動詞「
ろうろうたり/朧朧たり/朧々たり」の意味、活用、解説とその使用例を記している。
形容動詞・タリ活用
未然形 | ろうろうたら | ◯ |
連用形 | ろうろうたり | ろうろうと |
終止形 | ろうろうたり | ◯ |
連体形 | ろうろうたる | ◯ |
已然形 | ろうろうたれ | ◯ |
命令形 | ろうろうたれ | ◯ |
■意味
ぼんやりと霞んでいる、おぼろで薄明るい。
[出典]:
漂泊の思ひ・旅立ち 奥の細道
「弥生も末の七日、あけぼのの空
朧々として、月は有明にて光をさまれるものから、不二の峰かすかに見えて...」
[訳]:三月も下旬の二十七日、夜明けの空は
ぼんやりとかすみ、月は有明けの月(夜が明けても空に残っている月)で
(※1)光はなくなっているので、富士の峰がかすかに見えて...
(※1)光はなくなっているのに、と
逆接で捉える説もある。