足を洗うの語源
職業を辞めるや、
悪いことから身を引くときに使われる「
足を洗う」という表現ですが、そもそもなんでこのような言い回しをするようになったのでしょうか。
仏教が由来
昔の僧は、修行のために裸足で外を歩いていました。
仏教の思想では、寺の中を救いの世界、寺の外を迷いの世界としていますので、裸足で修行に歩いた僧は、
寺に入る前に足を洗うことで俗世界の煩悩を洗い清めていたとされています。このような習慣から、
悪い行いをやめるの意を持つ言葉になったとされています。
現代ではそれが派生して、
善悪関係なく何かをやめるときに使われるようになっています。
ちなみに英語では
wash one's hands つまり、「
手を洗う」と言います。英語だけに限らず中国でも手を洗うと言うそうです。
日本だけ「足を洗う」としている理由は、江戸時代において、遊郭に務めていた女性たちが、そこを去るときに足を洗って身を清めていたという習慣と、仏教用語の足を洗うとがうまくマッチしていたためではないかとされています。