はじめに
西ヨーロッパとは異なる独自の文化を創りあげたビザンツ帝国。このテキストでは、ビザンツの文化について説明します。
ビザンツ文化とは
ビザンツ文化とは、一体どのようなものなのか。
それは、歴史的背景や地理的要因を考えてみるとよくわかります。
ビザンツ帝国は、西ヨーロッパと東方地域の中間に位置していました。また、1000年近く続いた歴史ある帝国でした。
そのためビザンツ帝国は、
古代ギリシア・ローマの文化と、東方の
オリエントや
ヘレニズム文化などが交わる場所だったと考えられます。
ビザンツ帝国は商業の交流も盛んで、ローマ帝国から使われていた
ノミスマ(ラテン語では
ソリドゥス)金貨を鋳造し、金貨は帝国内外で広く用いられました。
(皇帝レオン10世を描いたビザンツの金貨)
このような条件により、ビザンツ文化は、
さまざまな文化を融合させた独自の文化であったと言えます。
「ソリドゥスのために戦う者」というのが英語のソルジャー(兵士、soldier)の語源になったといわれています。