はじめに
現在でも、長男や次男、長女や次女といった具合に子供たちを表す言葉があります。しかしこれは
平安時代のそれとは少し違ったものです。
男兄弟
まず男兄弟に対して、現在は長男、次男、三男という呼び方を用いるのに対し、平安時代では「
太郎」、「
次郎」、「
三郎」と呼んでいました。
現在でこそ人の名前で使われていますが、
当時は呼び名だったのです。よく古典の中で
子供のことを「太郎君」(たろうぎみ)と表現しているのはこのためです。
女姉妹
続いて女姉妹についてです。
こちらも現在使われている長女、次女、三女とは違い、「
大君」、「
中の君」、「
三の君」とうように呼んでいました。
兄、姉、弟、妹
それでは兄、姉、弟、妹はどのように表していたのでしょうか。
兄、姉に関しては今と変わらず「
兄」、「
姉」と表現をします。兄君、姉君なんて言ったりしますね。
しかし、弟、妹になると少し表現が変わってきます。当時は
弟であろうが妹であろうが、「
おとうと」と表しました。
文脈から弟なのか、それとも妹なのかを見極める必要がでてきますね。