平安時代の貴族の女性のたしなみ
平安時代の貴族の女性には、たしなみとして次の3つのことに精通していることが大切とされていました。
手習い
1つめが「
手習い」。
これは現代語訳をすると文字の綺麗さにあたります。当時、手紙で恋心のやりとりをすることが多かったために、綺麗な文字であることが素敵な女性であるための必須条件だったのです。
音楽の才
続いて2つめが「
琴」です。
楽器を奏でて遊ぶ風習が会った時代に、楽器の才があることも重宝されました。特に「琴」の人気が高く、男性が笛、女性が琴を奏でるという場面が古典文学の中にはよく出てきています。
和歌の知識
そして3つめが「
和歌の教養」です。和歌を上手に詠めるということはもちろん、昔の和歌にも精通していることで自分に教養があるということを示すことができました。手紙のやりとりで、昔の和歌を用いて返事をしているというシーンもよく古典文学には見られますね。
平安時代の美人像
余談ですが、平安時代は、どのような容姿が美人とされていたのかについても述べたいと思います。
ちなみに容姿のことを「
かたち」と古語では言います。
平安時代の美人の条件は
背が低く、ぽっちゃりとしている
色白で鼻は小さく下ぶくれのふくよかな顔であること
髪の毛が長いこと
であったとされています。
現代と同じように、平安時代でも話題の中心は女性であり恋愛話でした。
時代背景を抑えることで文学作品への理解が深まると思いますので、頭の片隅にいれておいてくださいね。