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古文単語「かよふ/通ふ」の意味・解説【ハ行四段活用】 |
著作名:
走るメロス
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「かよふ/通ふ」の意味・活用・使用例【ハ行四段活用】
このテキストでは、ハ行四段活用の動詞「かよふ/通ふ」の意味、活用、解説とその使用例を記している。
ハ行四段活用
未然形 | かよは |
連用形 | かよひ |
終止形 | かよふ |
連体形 | かよふ |
已然形 | かよへ |
命令形 | かよへ |
■意味1:自動詞
行き来する、往来する。
[出典]:百人一首
「淡路島 かよふ千鳥の 鳴く声に いく夜寝覚めぬ 須磨の関守」
[訳]:淡路島から通ってくる(淡路島に飛び交う)千鳥の(物悲しく)鳴く声に、(いったい)幾晩眠りから覚めただろうか。須磨の関守は。
「淡路島 かよふ千鳥の 鳴く声に いく夜寝覚めぬ 須磨の関守」
[訳]:淡路島から通ってくる(淡路島に飛び交う)千鳥の(物悲しく)鳴く声に、(いったい)幾晩眠りから覚めただろうか。須磨の関守は。
■意味2:自動詞
(男性が女性のもとへ)
行く、結婚して行き通う。
[出典]:博打の子の婿入り 宇治拾遺物語
「この家のむすめは、わが領じて三年になりぬるを、汝、いかにおもひて、かくは通ふぞ。」
[訳]:この家の娘は、私の者になってから3年になるのを、お前はどの了見で通ってくるのか。
「この家のむすめは、わが領じて三年になりぬるを、汝、いかにおもひて、かくは通ふぞ。」
[訳]:この家の娘は、私の者になってから3年になるのを、お前はどの了見で通ってくるのか。
■意味3:自動詞
(手紙や気持ちなどが相手に)
通じる、届く。
[出典]:薄雲 源氏物語
「雪深み 深山の道は 晴れずとも なほふみ通へ あと絶えずして」
[訳]:雪の深いので奥深い山の道は晴れないとしても、雪を踏み分けて来て欲しい(手紙をよこしてほしい)。跡が絶えないように。
「雪深み 深山の道は 晴れずとも なほふみ通へ あと絶えずして」
[訳]:雪の深いので奥深い山の道は晴れないとしても、雪を踏み分けて来て欲しい(手紙をよこしてほしい)。跡が絶えないように。
■意味4:自動詞
似通う、共通点がある。
[出典]:徒然草
「鵺鳥も、喚子鳥のことざまに通ひて聞こゆ。」
[訳]:鵺鳥も、カッコウの様子に似通っているように思われる。
「鵺鳥も、喚子鳥のことざまに通ひて聞こゆ。」
[訳]:鵺鳥も、カッコウの様子に似通っているように思われる。
■意味5:自動詞
精通している、よく知っている。
[出典]:御法 源氏物語
「仏の道にさへ通ひたまひける御心のほどなどを...」
[訳]:仏の道にまで精通していらっしゃったお心のほどなどを...
「仏の道にさへ通ひたまひける御心のほどなどを...」
[訳]:仏の道にまで精通していらっしゃったお心のほどなどを...
■意味6:自動詞
入り交じる、交わる。
[出典]:御法 源氏物語
「松が枝の通へる枝をとぐらにて...」
[訳]:松の枝が交差しているのを(鳥が)ねぐらにして...
「松が枝の通へる枝をとぐらにて...」
[訳]:松の枝が交差しているのを(鳥が)ねぐらにして...
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