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古文単語「そらなり/空なり」の意味・解説【形容動詞ナリ活用】 |
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著作名:
走るメロス
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このテキストでは、ナリ活用の形容動詞「そらなり/空なり」の意味、活用、解説とその使用例を記している。
未然形 | そらなら | ◯ |
連用形 | そらなり | そらに |
終止形 | そらなり | ◯ |
連体形 | そらなる | ◯ |
已然形 | そらなれ | ◯ |
命令形 | そらなれ | ◯ |
うつろな気持ちである、上の空である。
[出典]:浮舟 源氏物語
「いかなる心地にてかかることをもし出づらむと、そらにのみ思ほしほれたり。」
[訳]:どのような気持ちでこのようなことをやっているのだろうと、上の空でただお思いになりぼんやりとなさっている。
「いかなる心地にてかかることをもし出づらむと、そらにのみ思ほしほれたり。」
[訳]:どのような気持ちでこのようなことをやっているのだろうと、上の空でただお思いになりぼんやりとなさっている。
(理由や根拠などが)
明確でない、いい加減である。
[出典]:帚木 源氏物語
「それしかあらじと、そらにいかがは推し量り思ひくたさむ。」
[訳]:それはそうではあるまいと、根拠が明確でないのにどうして推測でけなすことができましょうか。
「それしかあらじと、そらにいかがは推し量り思ひくたさむ。」
[訳]:それはそうではあるまいと、根拠が明確でないのにどうして推測でけなすことができましょうか。
はかない、むなしい。
[出典]:万葉集
「この山の峰に近しと吾が見つる月の空なる恋もするかも」
[訳]:この山の峰に近いところにあると思って私が見ていた月のように、はかない恋をすることですよ。
「この山の峰に近しと吾が見つる月の空なる恋もするかも」
[訳]:この山の峰に近いところにあると思って私が見ていた月のように、はかない恋をすることですよ。
暗記している、何も見ないで。
※この用法の場合、連用形「そらに」の形で用いられる。
[出典]:門出・東路の道の果て 更級日記
「...いとどゆかしさまされど、わが思ふままに、そらにいかでかおぼえ語らむ。」
[訳]:...ますます読みたいという思いがつのるのだが、私が望むように、(姉や継母が物語を)何も見ないでどうして思い出して話してくれようか、いや、してくれない。
「...いとどゆかしさまされど、わが思ふままに、そらにいかでかおぼえ語らむ。」
[訳]:...ますます読みたいという思いがつのるのだが、私が望むように、(姉や継母が物語を)何も見ないでどうして思い出して話してくれようか、いや、してくれない。
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