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古文単語「うらむ/恨む/怨む」の意味・解説【マ行上二段活用/マ行下二段活用】 |
著作名:
走るメロス
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「うらむ/恨む/怨む」の意味・解説【マ行上二段活用/マ行下二段活用】
このテキストでは、古文単語「うらむ/恨む/怨む」の意味、活用、解説とその使用例を記している。
「うらむ」には
①マ行上二段活用
②マ行四段段活用
の用法がある。
①マ行上二段活用
未然形 | うらみ |
連用形 | うらみ |
終止形 | うらむ |
連体形 | うらむる |
已然形 | うらむれ |
命令形 | うらみよ |
■意味1:他動詞
恨みに思う、恨む。
[出典]:百人一首 藤原朝忠
「逢ふことの絶えてしなくはなかなかに人をも身をも恨みざらまし」
[訳]:契ることが絶対にないものならば、かえって、(つれない)あの人のことや(そっけない態度をとられ悲しく思う自分の)身をも恨むことはしないだろうに。
「逢ふことの絶えてしなくはなかなかに人をも身をも恨みざらまし」
[訳]:契ることが絶対にないものならば、かえって、(つれない)あの人のことや(そっけない態度をとられ悲しく思う自分の)身をも恨むことはしないだろうに。
■意味2:他動詞
不平不満を言う、恨み言をいう。
■意味3:他動詞
復讐する、恨みを晴らす、仕返しをする、仇討ちをする。
[出典]:徒然草 兼好法師
「『己れが師、なにがしと申しし人、東国にて、いろをしと申すぼろに殺されけりと承りしかば、その人に逢ひ奉りて、恨み申さばやと思ひて、尋ね申すなり』と言ふ。」
[訳]:「私の師で、誰それと申した人が、東国で、いろをしという乞食僧に殺されたと聞いたので、その人に会って恨みを晴らそうと思い、訪れ申し上げたのです。」と言う。
「『己れが師、なにがしと申しし人、東国にて、いろをしと申すぼろに殺されけりと承りしかば、その人に逢ひ奉りて、恨み申さばやと思ひて、尋ね申すなり』と言ふ。」
[訳]:「私の師で、誰それと申した人が、東国で、いろをしという乞食僧に殺されたと聞いたので、その人に会って恨みを晴らそうと思い、訪れ申し上げたのです。」と言う。
■意味4:他動詞
(虫や風などが)
悲しげに鳴く、悲しさをさそうような音を立てる。
[出典]:平家物語
「いつしか虫の声々恨むるもあはれなり。」
[訳]:早くも(秋の)虫の鳴き声が悲しげに鳴くのも趣がある
「いつしか虫の声々恨むるもあはれなり。」
[訳]:早くも(秋の)虫の鳴き声が悲しげに鳴くのも趣がある
②マ行四段活用
未然形 | うらま |
連用形 | うらみ |
終止形 | うらむ |
連体形 | うらむ |
已然形 | うらめ |
命令形 | うらめ |
■意味:他動詞
恨みに思う、恨む、恨み言をいう。
[出典]:奥の細道 松尾芭蕉
「松島は笑うが如く、象潟はうらむがごとし」
[訳]:松島は笑っているようで、象潟は恨んでいるようだ。
「松島は笑うが如く、象潟はうらむがごとし」
[訳]:松島は笑っているようで、象潟は恨んでいるようだ。
備考
類義語に「ゑんず/ゑず/怨ず」があるが、「ゑんず/ゑず/怨ず」には「うらむ/恨む」ほど強い意味はない。
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