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古文単語「もゆ/燃ゆ」の意味・解説【ヤ行下二段活用】
著作名: 走るメロス
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「もゆ/燃ゆ」の意味・活用・使用例【ヤ行下二段活用】

このテキストでは、ヤ行下二段活用の動詞「もゆ/燃ゆ」の意味、活用、解説とその使用例を記している。

ヤ行下二段活用

未然形もえ
連用形もえ
終止形もゆ
連体形もゆる
已然形もゆれ
命令形もえよ


意味1:自動詞

燃える、火がついて煙がたつ

[出典]百人一首
「御垣守衛士のたく火の夜は燃え昼は消えつつものをこそ思へ」

[訳]:宮中の門を警備する役人が炊く火が、夜には燃えて昼には消えるように、(私も、夜には恋の炎に身を焦がし、昼には消え入るように沈み)物思いをすることです。


意味2:自動詞

火が燃えるように輝く、光を放つ、立ち上る

[出典]:万葉集
「今更に雪降らめやもかぎろひの燃ゆる春べとなりにしものを」

[訳]:今さら雪の降ることがあろうか。かげろうの輝く春となったというのに。




意味3:自動詞

情熱が高まる、心が激しく高ぶる

[出典]:万葉集
「心にはもえて思へどうつせみの人目を繁み妹に逢はぬかも」

[訳]:心では情熱が高まり思うけれど、世間の人の目がわずらわしいので恋しいあの人には逢わないでいることです。


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