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源氏物語『澪標』のあらすじを短くわかりやすく解説!
著作名: 走るメロス
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源氏物語『澪標』のわかりやすいあらすじ・主な登場人物の紹介

このテキストでは、源氏物語の第十四帖『澪標』(みおつくし)のあらすじを短くわかりやすく記しています。その他、主な登場人物などもまとめています。



澪標のあらすじ

罪を許されて都に戻った光源氏は、はく奪された官位を取り戻し、さらには権大納言に昇進しました。(大納言は、太政大臣、内大臣に次ぐ官位)。

患っていた目がよくなってきた朱雀帝は、東宮(故桐壺帝と藤壺の息子。本当の父親は光源氏)が元服を迎えたタイミングで退位し、東宮へと譲位することを決めました。東宮は11歳で即位し、冷泉帝(れいぜいてい)と名乗ります。東宮の後見を務めていた光源氏の権力はさらに増し、内大臣へと昇進しました。政界を引退していた左大臣(葵の上の父)が復帰し太政大臣兼摂政となり、光源氏のライバルであった頭の中将は権中納言となりました。

官位が上がり遊び歩くこともままならなくなった光源氏は、女君たちを住まわせる御殿(二条東院)を建築し始めました。二条東院には花散里、末摘花、のちに明石の君や六条御息所の娘らが住むことになります。


一方明石では、明石の君が美しい女の子を出産しました。「子供は3人。ひとりは帝、ひとりは中宮、一番身分の低い者でも太政大臣となる。」と占われた光源氏は、この娘が天皇の后になるかもしれないと思い、明石に乳母と祝いの品を送りました。これを聞いた紫の上は、自身に子どもがいないことも相まって嫉妬心を募らすのでした。


さて、娘とともに伊勢に下っていた六条御息所が、都に戻ってきました。たいそう弱っていた六条御息所は、光源氏に娘(斎宮:秋好中宮/あきこのむちゅうぐう)を託し息を引き取りました。(娘に手を出さないよう釘もさしました。)手を出したい思いをぐっとこらえた光源氏は、斎宮を冷泉帝の女御として入内させました。入内までの間は二条東院で面倒を見ることとなりました。まだまだ幼い冷泉帝ですが、権中納言(頭の中将)の娘である弘徽殿女御(桐壺更衣をいじめた弘徽殿大后の姪っ子にあたる)や兵部卿宮(紫の君の実父)の娘(中の君)が入内するなど、水面下で新たな権力闘争が繰り広げられ始めていたのでした。


澪標とは「通行する舟に水路を示す目印として海や川に並べて立てた杭」を意味しますが、まさにこの章は、今後の源氏物語の方向性を決める澪標となる章と言えます。





主な登場人物

光源氏(28歳10月~29歳冬)



朱雀院

光源氏の異腹兄。明石に流れていた光源氏の罪を許し、都へと呼び戻した。斎宮(六条御息所の娘)に惚れ込んでいたが、妻とすることは叶わなかった。また、光源氏が須磨へと流れる原因となった朧月夜を寵愛する。


冷泉帝

故桐壺帝と藤壺の息子。本当の父親は光源氏。朱雀帝ののちに即位し、冷泉帝となる。


明石の君

光源氏の第3子(明石の姫君)を出産。


紫の上

光源氏の妻。明石の君への嫉妬心を募らす。また、入内するまでの間二条東院で預かった斎宮に対しては、たいそう世話を焼いた。


斎宮

六条御息所の娘。光源氏の養女となり冷泉帝へと入内する。


権中納言(頭の中将)

娘の弘徽殿女御を冷泉帝へと入内させる。


兵部卿宮

紫の上の実父。娘(中の君)を冷泉帝へと入内させる。光源氏が須磨へと流された際に、右大臣側の目を気にして紫の上に対しても冷たい態度をとったことで光源氏の不興を買う。




源氏物語とは

源氏物語は平安中期に成立した長編小説です。一条天皇中宮の藤原彰子に仕えた紫式部が作者とするのが通説です。


おすすめの書籍

あさきゆめみし

源氏物語は、文字で読むには非常に難解な物語だと思います。一人の人物を指す言葉が何パターンもあるというのが理由の一つです。例えば第一帖「桐壺」に出てくる

・男御子
・御子
・君
・若宮
・宮
・源氏の君
・光る君
・源氏

という言葉はすべて、光源氏のことを指しています。光源氏の初恋の相手である藤壺を指す言葉は「先帝の四の宮、后の宮の姫宮、藤壺、御方、宮、かかやく日の宮」、桐壺更衣をいじめる弘徽殿女御を指す言葉は「右大臣の女御、一の御子の女御、弘徽殿、御方、女御、弘徽殿の女御、春宮の女御」と、非常に多くの表現が用いられており、このことが源氏物語を読みづらくしている要因の一つだと思います。そこでお勧めなのが漫画でイメージを掴むことです。特にここで紹介するあさきゆめみしは、半世紀近く読み親しまれてきた漫画の決定版だと思います。

読むのが難解な源氏物語を、まずは漫画で気軽に感じてみてはいかがでしょうか。


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