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源氏物語『明石』のあらすじを短くわかりやすく解説! |
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著作名:
走るメロス
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このテキストでは、源氏物語の第十三帖『明石』(あかし)のあらすじを短くわかりやすく記しています。その他、主な登場人物などもまとめています。
光源氏一行は、連日の嵐に悩まされます。都から紫の上の使いが訪れ、都も嵐に見舞われていることを知りました。嵐が鎮まるよう住吉の神に祈りますが、効果は表れず邸宅が落雷で火事に見舞われました。
嵐が鎮まったある夜、亡き父桐壺帝が夢の中に現れ、住吉の神の導きに従い須磨を離れるよう告げます。すると翌朝、明石入道が舟で迎えに現れました。明石入道もまた、夢の導きで一行を迎えにきたと言うのです。一行は明石へと移ることになりました。明石入道は光源氏を自分の館に招き、娘の明石の君を紹介しました。光源氏は父の入道の手引きで明石の君と逢瀬を重ねます。
一方都では、右大臣が亡くなり、弘徽殿大后も体調を崩し、さらには朱雀帝(光源氏の兄)は目を患っていました。朱雀帝の夢にも父桐壺帝が現れ、光源氏を都に呼び戻すよう諫めます。朱雀帝は母(弘徽殿大后)の反対を押し切り、光源氏を呼び戻すことを決めました。光源氏の呼び戻しが決まった頃、明石の君は光源氏の子を身ごもっていました。光源氏は明石の君との別れを惜しみつつ、いつか都に迎えることを約束しました。
光源氏は都に戻り、権大納言に昇進しました。彼は朱雀帝や藤壺の宮との再会を喜びました。紫の上もますます美しく成長し、光源氏は彼女を深く愛します。しかし紫の上は、明石の君に対して嫉妬心を抱くようになりました。
桐壺更衣(光源氏の母)のいとこ。夢のおつげに従い、須磨に流れてきた光源氏を明石の邸宅に招き入れる。光源氏に自分の娘を嫁がせようと画策する。
明石入道の娘。都から流れてきた高貴な光源氏と田舎育ちの自分との身分の差を感じながらも、光源氏の子を宿す。
光源氏が不在の間、都で留守を預かった。手紙の中で、明石の君と逢瀬を果たしたことを報告してきた光源氏に対し、浮気をなじる内容の手紙を送りつけた。光源氏の帰還後は再会を喜ぶも、明石の君への嫉妬心が募った。
光源氏と朱雀帝の枕元に現れ、光源氏には須磨を離れるように、そして朱雀帝には光源氏を都に連れ戻すように伝える。
朱雀帝の母。父である右大臣の死後に病を煩う。光源氏の都への召喚に最後まで反対した。
源氏物語は平安中期に成立した長編小説です。一条天皇中宮の藤原彰子に仕えた紫式部が作者とするのが通説です。
【あさきゆめみし】
源氏物語は、文字で読むには非常に難解な物語だと思います。一人の人物を指す言葉が何パターンもあるというのが理由の一つです。例えば第一帖「桐壺」に出てくる
・男御子
・御子
・君
・若宮
・宮
・源氏の君
・光る君
・源氏
という言葉はすべて、光源氏のことを指しています。光源氏の初恋の相手である藤壺を指す言葉は「先帝の四の宮、后の宮の姫宮、藤壺、御方、宮、かかやく日の宮」、桐壺更衣をいじめる弘徽殿女御を指す言葉は「右大臣の女御、一の御子の女御、弘徽殿、御方、女御、弘徽殿の女御、春宮の女御」と、非常に多くの表現が用いられており、このことが源氏物語を読みづらくしている要因の一つだと思います。そこでお勧めなのが漫画でイメージを掴むことです。特にここで紹介するあさきゆめみしは、半世紀近く読み親しまれてきた漫画の決定版だと思います。
読むのが難解な源氏物語を、まずは漫画で気軽に感じてみてはいかがでしょうか。
【オーディブル】
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