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古文単語「くだく/砕く/摧く」の意味・解説【カ行四段活用/カ行下二段活用】
著作名: 走るメロス
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くだく/砕く/摧く

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「くだく」には
①カ行四段活用
②カ行下二段活用
の用法がある。

①カ行四段活用

未然形くだか
連用形くだき
終止形くだく
連体形くだく
已然形くだけ
命令形くだけ


意味1:他動詞

粉々にする、細かくする

[出典]成方といふ笛吹き 十訓抄
「玉をこそ砕かねども、成方が風情、あひ似たり。」

[訳]:玉こそ粉々にしてはいませんが、成方の有様は、互いに似ています。


意味2:他動詞

思い悩む、心を痛める

[出典]:須磨 源氏物語
「なほざりにても、ほのかに見たてまつり通ひたまひし所々、人知れぬ心をくだきたまふ人ぞ多かりける。」

[訳]:特に気にも留めない気持ちでも、わずかにお逢い申し上げて情を交わされた方々には、人知れず心を痛めていらっしゃる方が多かった。


意味3:他動詞

力の限りを尽くす

※この用法の場合「身をくだく」の形で用いられることが多い
[出典]:若菜下 源氏物語
身をくだきて思し惑ふを見たてまつれば...」

[訳]力の限りを尽くして心配なさるのを拝見しては...


②カ行下二段活用

未然形くだけ
連用形くだけ
終止形くだく
連体形くだくる
已然形くだくれ
命令形くだけよ


意味1:自動詞

粉々にくだける、細かくなる

[出典]:よろづのことは月見るにこそ 徒然草
「岩に砕けて清く流るる水の気色こそ...」

[訳]:岩に(ぶつかって)粉々にくだけ清く流れる水の様子は...


意味2:自動詞

悩む、思い乱れる

[出典] 源氏物語
「年ごろ、よろづに思ひ残すことなく過ぐしつれど、かうしも砕けぬを...」

[訳]:長年、すべてにつけて思いを残すことなく過ごしてきましたが、このように思い乱れることはなかったのに...


意味3:自動詞

整わない、まとまらない

[出典]:和歌こそ、なほをかしきものなれ 徒然草
「まことに、少しくだけたる姿にもや見ゆらん。」

[訳]:本当に、(この和歌は)少し(調子が)整わないようにも見えるのだろうか。


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