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古文単語「ぬるし/温し」の意味・解説【形容詞ク活用】 |
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著作名:
走るメロス
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このテキストでは、ク活用の形容詞「ぬるし/温し」の意味、活用、解説とその使用例を記している。
未然形 | ぬるく | ぬるから |
連用形 | ぬるく | ぬるかり |
終止形 | ぬるし | ◯ |
連体形 | ぬるき | ぬるかる |
已然形 | ぬるけれ | ◯ |
命令形 | ◯ | ぬるかれ |
生暖かい。
[出典]:春はあけぼの 枕草子
「昼になりて、ぬるくゆるびもていけば、火桶の火も、白き灰がちになりてわろし。」
[訳]:昼になって、生暖かく(寒さが)だんだんとやわらいでいくと、火桶に入った炭火も白い灰が多くなっているのは(見た目が)よくない。
「昼になりて、ぬるくゆるびもていけば、火桶の火も、白き灰がちになりてわろし。」
[訳]:昼になって、生暖かく(寒さが)だんだんとやわらいでいくと、火桶に入った炭火も白い灰が多くなっているのは(見た目が)よくない。
鈍い、機敏でない、のろい。
[出典]:おどろのした 増鏡
「御本性も、父帝よりは少しぬるくおはしましけれど...」
[訳]:ご性格も、父である帝よりは少し鈍くていらっしゃいましたが...
「御本性も、父帝よりは少しぬるくおはしましけれど...」
[訳]:ご性格も、父である帝よりは少し鈍くていらっしゃいましたが...
情が薄い、熱心でない、いい加減だ。
[出典]:若菜上 源氏物語
「かかればこそ、世のおぼえのほどよりは、うちうちの御心ざしぬるきやうにはありけれ。」
[訳]:だからこそ、世間の評判(が高い)よりは、(源氏の君の)心中のご愛情は薄いようであった。
「かかればこそ、世のおぼえのほどよりは、うちうちの御心ざしぬるきやうにはありけれ。」
[訳]:だからこそ、世間の評判(が高い)よりは、(源氏の君の)心中のご愛情は薄いようであった。
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