manapedia
更新日時:
古文単語「すでに/既に/已に」の意味・解説【副詞】
著作名: 走るメロス
29,939 views
「すでに/既に/已に」の意味・活用・使用例【副詞】

このテキストでは、古文単語「すでに/既に/已に」の意味、活用、解説とその使用例を記している。

副詞

意味1

残す所なくすっかり

[出典]:万葉集
「天の下すでに覆ひて降る雪の光を見れば貴くもあるか。」

[訳]:地上をすっかり覆って降る雪の光を見ると、貴く思われることだ。


意味2

(すでに〜完了/過去の形で)
もはや、とっくに、もう

[出典]児のそら寝 宇治拾遺物語
すでにしいだしたるさまにて、ひしめき合ひたり。 」

[訳]もう作り上げたようで、(僧たちが)一緒に騒ぎ立てています。




意味3

(すでに〜推量の形で)
いよいよ、今にも、もう少しで

[出典]:平家物語
「すげなういはれたてまって、すでに出でんとしけるを...」

[訳]:そっけなく言われ申して、今にも退出しようとしたところ...


意味4

(すでに〜断定の形で)
まさしく、間違いなく

[出典]:平家物語
「この少将はすでにかの大納言が嫡子なり。」

[訳]:この少将はまさしくあの大納言の嫡男である。


このテキストを評価してください。
役に立った
う~ん・・・
※テキストの内容に関しては、ご自身の責任のもとご判断頂きますようお願い致します。