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古文単語「いま/今」の意味・解説【副詞】
著作名: 走るメロス
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「いま/今」の意味・活用・使用例【副詞】

このテキストでは、古文単語「いま/今」の意味、解説とその使用例を記している。

「いま/今」には
①名詞
②副詞
などの用法があるが、ここでは「②副詞」を扱う。

副詞

意味1

たった今

[出典]:うれしきもの 枕草子
「御前に人々所もなくゐたるに、のぼりたるは、少し遠き柱もとなどにゐたるを、とく御覧じつけて...」

[訳]:(中宮の)御前に人々がたくさん集まって隙間なく座っているところに、たった今参上したので、(中宮から)少し離れた柱そのそばに座っているのを、(中宮が)素早く御覧になって...


意味2

今すぐ、すぐに

[出典]尼、地蔵を見奉ること 宇治拾遺物語
「あそびにいぬ。いま来なん。」

[訳]:遊びに行っています。すぐに(帰って)来るでしょう。




意味3

やがて、間もなく

[出典]虫は 枕草子
、秋風吹かむをりぞ来むとする。待てよ。」

[訳]間もなく、秋風が吹いたらそのときに来ようとしている。(それまで)待っていなさいね。


意味4

新たに、今度、最近

[出典]帰京 土佐日記
「五年六年のうちに、千年や過ぎにけむ、かたへはなくなりにけり。生ひたるぞ交じれる。」

[訳]:5、6年のうちに、1000年も過ぎてしまったのだろうか、(松の)一部分がなくなってしまっていた。(松には)新しく生えたものがまじっている。




意味5

さらに、なお、もう

[出典]児のそら寝 宇治拾遺物語
「...と言ふ声のしければ、あなわびしと思ひて、一度起こせかしと、思ひ寝に聞けば、 [ひしひしとただ食ひに食ふ音のしければ...」

[訳]:...という声がしたので、ああ、困ったことだと思って、もう一度起こしてくれよと、思いながら寝て聞き耳をたてると、(僧たちが餅を)むしゃむしゃと、ただどんどん食べる音がしたので...


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