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伊勢物語『西の京』(むかし、男ありけり。奈良の京ははなれ〜)の品詞分解
著作名: 走るメロス
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伊勢物語『西の京』

このテキストでは、伊勢物語の第2段『西の京』(むかし、男ありけり。奈良の京ははなれ、この京は人の家まださだまらざりける時に〜)の品詞分解を記しています。書籍によっては、「西の京の女」と題するものもあります。



※伊勢物語は平安時代初期に書かれた歌物語です。作者は未詳ですが、在原業平がモデルではないかと言われています。
品詞分解

※名詞は省略しています。


むかし、男ありけり。奈良の京ははなれ、この京は人の家まだ定まらざりける時に、西の京に女ありけり。

むかし、
ありラ行変格活用「あり」の連用形
けり。過去の助動詞「けり」の終止形
奈良
格助詞
係助詞
はなれ、ラ行下二段活用「はなる」の連用形
代名詞
格助詞
係助詞
格助詞
まだ副詞
さだまらラ行四段活用「さだまる」の未然形
ざり打消の助動詞「ず」の連用形
ける過去の助動詞「けり」の連体形
に、格助詞
西
格助詞
格助詞
ありラ行変格活用「あり」の連用形
けり。過去の助動詞「けり」の終止形



その女、世人にはまされりけり。その人、かたちよりは心なむまさりたりける。ひとりのみもあらざりけらし。

代名詞
格助詞
女、
世人
格助詞
係助詞
まされラ行四段活用「まさる」の已然形
完了の助動詞「り」の連用形
けり。過去の助動詞「けり」の終止形
代名詞
格助詞
人、
かたち
より格助詞
係助詞
なむ係助詞(係り結び)
まさりラ行四段活用「まさる」の連用形
たり完了の助動詞「たり」の連用形
ける。過去の助動詞「けり」の連体形(係り結び)
ひとり
のみ副助詞
係助詞
あらラ行変格活用「あり」の未然形
ざり打消の助動詞「ず」の連用形
過去の助動詞「けり」の連体形「ける」が変化したもの
らし。推定の助動詞「らし」の終止形



それをかのまめ男、うち物語らひて、かへり来て、いかが思ひけむ、時は三月のついたち、雨そほふるにやりける。

それ代名詞
格助詞
代名詞
格助詞
まめ男、
うち物語らひハ行四段活用「うちものかたらふ」の連用形
て、接続助詞
かへり来カ行変格活用「かへりく」の連用形
て、接続助詞
いかが副助詞(係り結び)
思ひハ行四段活用「おもふ」の連用形
けむ、過去推量の助動詞「けむ」の連体形(係り結び)
係助詞
やよひ
格助詞
ついたち、
そほふるラ行四段活用「そほふる」の連体形
接続助詞
やりラ行四段活用「やる」の連用形
ける。過去の助動詞「けり」の連体形



おきもせず寝もせで夜を明かしては春のものとてながめくらしつ

おきカ行上二段活用「おく」の連用形
係助詞
サ行変格活用「す」の未然形
打消の助動詞「ず」の連用形
ナ行下二段活用「ぬ」の連用形
係助詞
サ行変格活用「す」の未然形
接続助詞
格助詞
あかしサ行四段活用「あかす」の連用形
接続助詞
係助詞
格助詞
もの
とて格助詞
ながめマ行下二段活用「ながむ」の連用形
くらしサ行四段活用「くらす」の連用形
完了の助動詞「つ」の終止形


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