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古文単語「あく/開く/空く」の意味・解説【カ行四段活用】
著作名: 走るメロス
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あく/開く/空く

このテキストでは、カ行四段活用の動詞「あく/開く/空く」の意味、活用、解説とその使用例を記している。

「あく」には
明く
②開く/空く
飽く
などの用法があるが、ここでは「②開く/空く」について扱う。

また「開く/空く」には、
①カ行四段活用
②カ行下二段活用
の用法がある。

①カ行四段活用

未然形あか
連用形あき
終止形あく
連体形あく
已然形あけ
命令形あけ


意味1:自動詞

(遮っていたものや閉じていた扉などが)
ひらく、あく

[出典]かぐや姫の昇天 竹取物語
「立て籠めたる所の戸、すなはちただ開きに開きぬ。」

[訳]:(するとかぐや姫を)閉じ込めておいた所の戸が、たちまちすべて開いてしまいました。


意味2:自動詞

(物忌みなどある一定の期間が)
終わりになる

[出典]:松風 源氏物語
「今日は六日の御物忌みあく日にて...」

[訳]:今日は六日の御物忌みが終わる日なので...




意味3:自動詞

(官職や地位に)
空きができる、欠員が生じる

[出典]:富士川 更級日記
「この国来年あくべきにも...」

[訳]:この国(の国司の地位)に来年あきができる予定のことにつけても...


意味4:自動詞

(空間的、時間的に)
空きが生じる、すき間が生じる

[出典]:かぐや姫の昇天 竹取物語
あける隙もなく守らす。」

[訳]空いている隙間もなく守らす。




②カ行下二段活用

未然形あけ
連用形あけ
終止形あく
連体形あくる
已然形あくれ
命令形あけよ


意味:他動詞

(閉じている扉などを)
あける、ひらく

[出典]にくきもの 枕草子
「遣戸を、荒くたてあくるも、いとあやし。」

[訳]:引き戸を、荒っぽく閉めたり開けたりするのも、とてもけしからんことだ。


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