manapedia
更新日時:
古文単語「いちはやし/逸早し」の意味・解説【形容詞ク活用】
著作名: 走るメロス
22,521 views
いちはやし/逸早し

このテキストでは、ク活用の形容詞「いちはやし/逸早し」の意味、活用、解説とその使用例を記しています。

形容詞・ク活用

未然形いちはやくいちはやから
連用形いちはやくいちはやかり
終止形いちはやし
連体形いちはやきいちはやかる
已然形いちはやけれ
命令形いちはやかれ


意味1

激しい、一途だ

[出典]初冠 伊勢物語
「昔人は、かくいちはやきみやびをなむしける。」

[訳]:昔の人は、このように(垣間見をした女性にすぐ恋の歌を贈るといった)激しい風流な振る舞いをしたのでした。


意味2

厳しい、怖ろしい

[出典]:須磨 源氏物語
いちはやき世を思ひはばかりて、参り寄るもなし。」

[訳]厳しい世の中に気兼ねして、(光源氏に)参上し寄ってくる者はいません。




意味3

素早い、せっかちだ

[出典]:須磨 源氏物語
いちはやき世のいと怖ろしうはべるなり。」

[訳]:(噂が広まるのが)素早い世間が本当に怖ろしいのでございます。


このテキストを評価してください。
役に立った
う~ん・・・
※テキストの内容に関しては、ご自身の責任のもとご判断頂きますようお願い致します。