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『散ればこそいとど桜はめでたけれ憂き世になにか久しかるべき』わかりやすい現代語訳と解説・品詞分解
著作名: 走るメロス
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現代語訳・口語訳/解説/品詞分解

散ればこそ いとど桜は めでたけれ 憂き世になにか 久しかるべき


このテキストでは、伊勢物語の第82段「渚の院」に収録されている歌「散ればこそいとど桜はめでたけれ憂き世になにか久しかるべき」の原文、わかりやすい現代語訳・口語訳と解説、そしてその品詞分解を記しています。



原文

散ればこそ いとど桜は めでたけれ 憂き世になにか 久しかるべき


ひらがなでの読み方

ちればこそ いとどさくらは めでたけれ うきよになにか ひさしかるべき


現代語訳

散るからこそ、桜はいっそうすばらしいのです。このつらい世の中で一体何がいつまでも変わらずにいることができるでしょうか、いやできません。


解説

伊勢物語82段「渚の院」によると、この歌は、在原業平が詠んだ「世の中にたえて桜のなかりせば」を受けて詠まれたものです。作者は未詳です。


品詞分解

※名詞は省略しています。



散れラ行四段活用「ちる」の已然形
接続助詞
こそ係助詞
いとど副詞
係助詞
めでたけれク活用の形容詞「めでたし」の已然形
憂き世
格助詞
なに代名詞
係助詞
久しかるシク活用の形容詞「ひさし」の連体形
べき推量の助動詞「べし」の連体形



著者情報:走るメロスはこんな人

学生時代より古典の魅力に取り憑かれ、社会人になった今でも休日には古典を読み漁ける古典好き。特に1000年以上前の文化や風俗をうかがい知ることができる平安時代文学がお気に入り。作成したテキストの総ページビュー数は1,6億回を超える。好きなフレーズは「頃は二月(にうゎんがつ)」や「月日は百代の過客(くゎかく)にして」といった癖のあるやつ。早稲田大学卒業。

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