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更新日時:
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枕草子 原文全集「あさましきもの」 |
著作名:
古典愛好家
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あさましきもの
あさましきもの。刺櫛(さしぐし)すりてみがくほどに、ものにつきさへて折りたる心地。
車のうちかへりたる。
さるおほのかなるものは、所せくやあらむと思ひしに、ただ夢の心地してあさましうあへなし。
人のためにはづかしうあしきことを、つつみもなくいひゐたる。
かならず来(き)なむと思ふ人を、夜一夜おきあかし待ちて、暁がたに、いささかうち忘れて寝入りにけるに、烏のいとちかくかかとなくに、うち見上げたれば、昼になりにける、いみじうあさまし。
見すまじき人に、外へ持ていく文見せたる。むげにしらず見ぬことを、人のさしむかひて、あらがはすべくもあらずいひたる。
物うちこぼしたる心地、いとあさまし。
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